だが、悠長に挨拶している場合ではないな。
アルフィノ殿とタタル嬢の件で来たのだろう?
だが、やっかいなのは、お二方を告発したのが、
蒼天騎士のグリノー卿という点だ。
「蒼天騎士」とは、教皇猊下をお護りする十二名の騎士。
簡単にいえば、親衛隊のような存在でな。
彼らに命令できるのは、教皇猊下ただおひとりなのだ。
……こうなったら、「決闘裁判」を要求するまでだ。
告発人であるグリノー卿ら二名の闘士と戦うことになる。
そして、勝利できれば、無事に無罪が認められるというわけだ。
己の腕で潔白の証を立てる必要があるだろう……
だが、戦う術なきタタル嬢は、代理闘士の選出が認められるはず。
私やオルシュファン卿も、一角の騎士のつもりだが、
やはり、この中では君がいちばんの猛者だ。
代理闘士として戦ってくれるか?
君は「神聖裁判所」に向かい、
「オルシュファン」卿と合流してくれたまえ。
対竜バリスタの整備を怠るなよ。
知ってのとおり、ドラゴン族が皇都再攻撃に備え、
集結しているとの情報があってね。
その手法を話してはもらえないのかね?
今はとにかく、少しでも皇都の防備を固めるべきだとね。
蒼の竜騎士と光の戦士殿が、
邪竜「ニーズヘッグ」の足止めに出陣するというのなら、
説得材料にはなるか……。
……よかろう、君たちが私のことを案じてくれているのは、
それとなくわかっているつもりだ。
教皇庁との交渉は引き受けるが、くれぐれも無茶はするなよ。
では、いよいよ実行するのだな?
帰還したエスティニアンから事の次第を聞いたときは、
耳を疑ったぞ。
しかし、対竜バリスタや魔法障壁の復旧率は、
まだまだ万全とは言いがたい水準だ。
件のマナカッターには、予備もあるのだろう?
イシュガルド人の私が、座して待つ訳にはいかん。
私は、皇都を守ると誓った騎士なのだ!
被害を最小限に留めることはできた。
感謝するよ。
人の欲と裏切りが、争いを引き起こした……か。
だとすれば、その罪はあまりにも重い……。
やはり、このままにしておくわけにはいかないな。
長きに渡るこの戦争を真に終結させるには、
「真実」を白日の下にさらさねばならぬ。
見たであろう、先ほどの光景を。
多くの民が戦いに疲れ、信じるものを見失っている様を。
……次は、人同士の争いで血が流れるぞ。
ドラゴン族という共通の敵を失えば、
支配する者と、される者の間での戦いが起こるだろう。
イゼルが「真実」を知った今、
どんなに正教が否定しようとも、噂の流布は止められない。
そして、噂は不満を持つ者たちを束ねる力になる……。
イシュガルドは、今こそ変革しなければならないのだ。
宿敵であったニーズヘッグが討たれた今こそ、
嘘で塗り固められた歴史を正し、竜との対話を試み、
イシュガルドは新たな未来へ進むべきときなのです!
怪我の痛みなど……。
正教はその真実を隠し、偽りの建国神話を作った……
それを千年もの間、民にひた隠しにしてきた!
いや、その民ですらも、
すべては十二騎士の血に連なる者だったのだ……。
そうなのですね、父上!
十二騎士の半数ほどもまた、討ち死にした。
十二騎士のひとりであったハルドラスは、
邪竜の眼から力を引き出し、戦う術を編み出し対抗した……。
なぜ、自らの世代で遺恨を断ち切ろうとせぬのです?
なぜ、未来にその枷を背負わせ続けるのです?
父上のおっしゃりようは、支配する側の詭弁だ。
子を守ると言いながら、その子らにこそ、
血を流せと命じているにすぎないッ!
星の光が、君に宿した力なのだな……。
今、君が語ったことが、すべてだ。
私は、父上の……いや、トールダン7世の言葉に、
これ以上、切り結ぶ刃を持たなかった。
教皇庁でまみえた蒼天騎士たちは、
人知を超えた力を見せた。
十二人の騎士たち……ナイツ・オブ・ラウンド。
彼らは、聖なる力を帯びていたという……。
彼らもまた、己の身に、伝説の存在を降臨させたとすれば?
「魔大陸」と……。
それが何を示すのかはわからない。
しかし、蛮神の力に手を染めた者たちを、
放置することもできない、そうだろう?
彼らを追わねばならん……。
教皇……いや、蛮神「ナイツ・オブ・ラウンド」を……。
「暁の血盟」に依頼したいことがある。
これがイシュガルドの内政問題に端を発していることは、
重々承知のうえ……当然、断る権利はある。
ありがとう、[player]殿……。
蛮神問題と口にすれば断れぬと知りながらも、
君の力に頼らねばならぬ、私の非力さを許してほしい……。
►オルシュファンの仇
そうか……君はオルシュファン卿を……。
いや、すまない……立ち入った事を聞くつもりはないのだ。
申し出を受けてくれて、助かるよ……ありがとう。
►答えない
……心に葛藤があることは、わかっているつもりだ。
蛮神問題と口にすれば断れぬと知りながらも、
君の力に頼らねばならぬ、私の非力さを許してほしい……。
悔しいが、教皇が去った今、私は皇都を動くことができない。
教皇不在の政治的空白を、埋めなくてはならないのだ。
生まれた時より、正教の教えを受けてきた民にとって、
「教皇」とは「父」も同然の存在……。
その教皇が消えたとなれば、動揺は大きいだろう。
私は、フォルタン伯爵をはじめとする有力な大貴族に加え、
平民の実力者たちにも協力を要請し、国をまとめるつもりだ。
邪竜「ニーズヘッグ」が堕ちたとはいえ、
眷属の竜たちすべてが死した訳ではなく、情勢は危うい。
エスティニアン、ルキア……私に力を貸してくれ。
強行突破の可能性は、いかほどだろうか?
……それで、相談というのは?
「エーテルラム」を造ることは、技術的には可能……。
しかし、問題はエーテルの供給源ということか。
エスティニアンには、私から協力を求めよう。
イシュガルドが招いた問題を解決するために、
危険を顧みず取り組んでもらっているのだから。
エスティニアンへの協力要請の件は任せてくれ。
神殿騎士団側で負担させてもらった。
そんなことでは到底、返せる恩ではないがね。
ともに行きたいが、怪我が完治していない私では、
君たちの足手まといになるだけだ……すまない。
父……いや、教皇「トールダン7世」は、
アシエンを受け入れ、蛮神の力に手を染めた……。
覚悟はできている……必要とあれば、討ってくれ……。
すまない……本当にすまない……。
何から何まで、君に押しつけなければならないとは……。
いかんな……笑顔で送らねばならぬというのに。
君たちの旅路に、戦神「ハルオーネ」の加護あらんことを。
私は、私にあたえられた皇都という戦場で、
成すべきことを成そう。
私は、私にあたえられた皇都という戦場で、
成すべきことを成そう。
竜の背に乗って皇都に凱旋した者は、君が初めてだろうな。
……これもまた千年の後、伝説として語り継がれるのだろう。
そして、竜を率いてきたニーズヘッグもまた……。
人は竜に対し、そして同じ人に対して、
幾たびも同じ過ちを繰り返してきました。
むろん、それを水に流してほしいとは申しません。
それでも私は、この先のイシュガルドが、
人と竜が手を携える土地となれることを信じています。
……それでは、足りぬでしょうか?
未来を信じて散っていった者たち……
そして、我が友らの魂に誓って、
私も、人も、諦めはしません。
ご両人に、内密に頼みたいことがあってね。
国家元首である教皇が不在なこともあり、不安定な情勢にある。
現在は、教皇崩御時の対応を記した「正教法」に則り、
神殿騎士団総長である私が職務を代行しているものの、
これも暫定的な措置にすぎない。
通常であれば、ただちに次期教皇選定のために、
選挙権を持つ高位聖職者と、名門貴族が集まるのだが……。
私が公表した一連の「真実」によって正教の権威が揺らぎ、
選定会議開催どころではなくなっているのだ。
だが、すでに噂も立ち始めていたし、何より多くの市民が、
竜の背に乗り凱旋する君の姿を目撃していた。
教皇不在の理由を説明しなければならない以上、
下手に隠して誤った情報が流布したり、
誰かに「真実」が利用されることがあってはならない。
ある程度のリスクを覚悟してでも、
包み隠さず公表すべきと思ったまでだ。
だが「真実」は多くの者を動揺させ、想像以上の混乱を招いた。
それに、教皇……父の計画を止めるためとはいえ、
乱暴に事を運んだことによる、内部の反発もある。
「竜詩戦争」の完全なる終結を実現したい。
そのために、ふたたび君たちの力を借りたいのだ。
ルキアには、そのための特使となってもらう。
彼女が交渉できるよう仲介を頼みたい。
竜との接点を持っていた氷の巫女……イゼル亡き今、
それができるのは、君たちだけなのだ。
それでは、ルキア……後は任せたぞ。
今は、事件への対応の方が重要だ。
実行犯が捕縛されたことが伝われば、
焦った黒幕が、何をしでかすかわからない。
皇都に火を放たせた輩だ。
このまま素直に、手を引くとも思えん。
状況を詳しく報告してくれ。
よし、これより、人質救出作戦を開始する!
ルキアは、神殿騎士を率いて現場周辺を封鎖せよ!
雲霧街には、正教に反発していた者たちが多くいるだろう。
彼らが、別動隊に狙われる可能性がある。
突入部隊の指揮は、直接、私が執る!
……「暁」の方々も、協力願えるだろうか?
よし、作戦開始だ!
報告によれば、人質は全部で7名。
「豪胆将の精兵」を名乗る反抗グループの正確な規模は不明だ。
現体制を快く思わぬ守旧派であることは確実だろう。
だが、犯行の動機を考えるのは後だ。
今は、人質救出に全力を尽くす!
心の準備はいいな、アルトアレール卿!
よし、突入するぞ!
蒼剣のアイメリク
盾にすべく人質が配置されている可能性があるからな!
敵の動きに注意し、人質を狙う者を優先して排除するのだ!
よし、行動を開始するッ!
蒼剣のアイメリク
[player]殿、人質の護衛は任せるぞ!
蒼剣のアイメリク
アルトアレール卿は私に続いてくれ!
直ちに武装を解除し、人質を解放しろ!
[player]殿、アルトアレール卿、
人質の救出を頼む! ヤツの相手は私が!
蒼剣のアイメリク
ふたりは、早く人質をッ!
蒼剣のアイメリク
蒼剣のアイメリク
さあ、一気に決着を付けるぞ!
蒼剣のアイメリク
君の友だちは、必ず助け出してみせる!
人質を放して、抵抗をやめるんだ!
貴様らの説く、戦神の教えだとでもいうつもりかッ!
まさか、この様な形で竜に救われるとは……。
しかし、これを良き前例とすることで、
人と竜との新たな関係を築くことができましょう。
さては、「式典」への招待を受けてくれたのだな。
君には、ぜひ立ち会ってもらいたくてね。
教皇庁立てこもり事件は覚えているな。
結果として、人質の少女をヴィゾーヴニルが助けることで、
人々にドラゴン族との融和の可能性を見せることができた……。
その可能性を確固たるものにすべく、
改めて、ヴィゾーヴニルら聖竜の眷属と、
和平の契りを交わす「式典」を開くことになったのだ。
君や「暁」の協力によって拓かれた可能性を、
こうして次に繋げられて、私も大変嬉しいよ。
邪竜の一派が動けば、戦わざるを得ないだろう。
だが、少しでも多くの国力を、
皇都復興と混乱の収束にあてることこそ、
「真の変革」になるのだと確信している……!
「怪我も治りきっていないのに張り切りすぎるな」と、
ルキアから釘を刺されてはいるのだがな……。
私は多くの民の意見を聞いてきた……。
不安を汲み、できる限り最善の施策を提案してきたつもりだ。
その甲斐あってか、最近では、守旧派の声も収まっている。
だからこそ、やっと「式典」に漕ぎ着けることができた……!
君は主賓に等しい存在なのだ、
くれぐれも遅れないで来てくれよ。
「式典」の開催場所は、人の領地と、竜の領地の狭間……
クルザス西部高地の「ファルコンネスト」と決まっている。
現地では、ルキアが準備を仕切っているはずだ。
到着したら、声をかけてやってくれ。
……「式典」が無事に済んで落ち着いたら、
ぜひ、君と杯を交わしたい。
諸々の礼もかねてな。
ファルコンネストでの暴動について、概略は聞いている。
君たちを巻き込んでしまったこと、本当に申し訳ない……。
復讐のみが生きる道だなどと、
もう誰にも言わせるものか……!
確かに……強く変革を求めることは、
これまでの過去を否定するのと同じこと。
傷ついた民ならば、やりきれない思いも抱こう……。
だが、イシュガルドの千年の戦いの歴史や、
そこに散った数々の命は、決して無意味になりはしない!
戦いはつらく、悲しいものだったが、
そこで培った強さがあるからこそ、我々は明日を生きられる。
過去を背負っているからこそ、前に進むのだ……!
だからこそ、新生イシュガルドらしい方法で、
継いできた命や強さを誇れるよう模索し続けたいのだ。
先日、我が国の「エオルゼア都市軍事同盟」復帰を記念して、
四国で「合同演習」……模擬戦をしないかと打診があった。
先にヴィゾーヴニルとの式典をと思い、保留にしていたが……
式典をしばし延期し、この「合同演習」を行ってはどうか?
無論、ただ騎士の力を見せつけようというわけではない。
神殿騎士団のみならず、平民の自警団にも参戦を要請し、
新たな「イシュガルド軍」たる混成軍を結成するのだ。
この混成軍が、三国グランドカンパニーに勝利すれば……
建国以来、貴族主導で竜と戦い続けてきた我が国にとって、
まったく新しい未来を象徴する快挙となるだろう。
もし本人に強い意志があるのならば、提案を受け入れよう。
すまないが、階下のルキアに事情を話し、
混成軍の編成を進めるよう伝えてもらえないだろうか。
私は急ぎ、各国の盟主に連絡をとり、
「合同演習」開催の段取りを整えるとしよう。
この国はいつまでも、悲劇の連鎖に囚われたままだ。
連鎖を断ち切るためには、変革の一歩を踏み出さねばならない。
その点においては、前教皇……私の父に共感している。
だが、父は国を愛せど、民を信じなかった。
ゆえに己の力のみで変革を行わんとし、道を誤ったのだ。
私は、イシュガルドに生きる民を信じている。
変革の嵐を、皆の力で超えていけると信じている……!
だからこそ、真の変革のため、いかなる痛みも受ける覚悟だ。
かつて友であったものの屍を踏み越えることになろうとも……
決して、立ち止まりはしない!
「合同演習」への参戦、こちらからもよろしく頼むぞ……!
教皇代行である以前に、私は神殿騎士団総長だ。
この任を、ほかの誰かに譲るつもりはない!
あとひとり、欠かすことのできない盟友がいる。
それでも今日まで、我々とともに苦難に立ち向かい、
誰よりも痛みをわかちあってきてくれた。
私が君を、唯一無二の盟友だと思っているように、
君が、もし我々を友だと思ってくれているのなら……
どうか、ともに戦ってはくれないだろうか。
君が他国のグランドカンパニーに属しているのは、承知の上だ。
盟主殿には、私から義理を通そう。
だから……もう一度、私と戦場を駆けてほしい。
必ずや勝利して、その先に見える希望を、ともにわかちあおう。
一筋縄ではいかない戦いになるだろうが、必ずや勝利し、
民に誇りと希望を思い出させるのだ……!
今回の模擬戦について、ルールを確認しておこう。
勝つぞ、必ず!
蒼剣のアイメリク
「戦術目標」が選出されたか……!
[player]、エマネランとともに遊撃を!
味方を守りつつ、敵の「戦術目標」を狙ってくれ!
「戦術目標」撃破だ!
いいぞ、次もその調子でいこう!
蒼剣のアイメリク
[player]、戦術目標の「ルキア」を護ってくれ!
蒼剣のアイメリク
くっ、ルキアがやられたか……。
だが終わりではない、勝つぞ!
<成功時>
よし、よく凌いでくれた!
イシュガルドの勝利まで、あと少しだ!
蒼剣のアイメリク
[player]と、ラウバーン殿だと……!?
[player]を守り、
ラウバーン殿を討ち取れッ!
蒼剣のアイメリク
正念場だ……全軍、徹底抗戦せよ!
イシュガルドの誇りも強さも、失われてなどいないッ!
我々の……イシュガルドの勝利だ!
君は、最高で最強の盟友だ……ッ!
我々の願いに添うてくれただけのこと。
お咎めになるのなら、どうか私を……。
イシュガルドはさらなる蒼天へと羽ばたくでしょう。
……今度こそ、民自身の力で。
君の背中を、ただ信じていた。
本当にありがとう!
おかげで、合同演習を最良の結果で終えることができた。
ともかく、まずは皇都に戻るとしよう。
この勝利の喜びを、誰より民とわかちあわなくては!
ファルコンネストの式典準備も、再開してくれ。
竜詩戦争の終焉に向けて、
今こそ、聖竜の眷属と、和平の契りを結ぼう!
まずは式典の成功をもって、その功績に応えよう。
この式典で、私が用意された原稿と違う言葉を述べても、
驚かずに聞き届けてくれないか。
まずは我々の申し出に賛同してくれたことに対し、
最大限の感謝を贈りたい。
我らの思いを、今ここに、契りとして刻みましょう。
……人と竜を繋ぐ絆が、人の裏切りによって絶たれて以来、
双方は長らく争いの日々を続けてきた。
長い歴史の中で、互いに失った同胞は数知れず、
幾多の悲しみが、我々をまた戦へと駆り立てた。
その傷は深く、決して癒えはしないだろう。
だが、嘆く者よ……
今ひとたび、己を焦がす怒りを鎮め、
戦いの手を止めてはくれまいか。
先逝く者が戦いの末に遺したのは、
ほかでもない、貴方の命だ。
私は貴方と明日に歩むことで、彼らの行いに報いたい。
そして、この願いが再び歴史に曲げられぬよう、
すべての証人の心と石に刻んで、和平の誓いと成さん……!
総力を挙げて捜索を行っているのだが、音沙汰なしだ。
宣戦布告をした以上、近々動くつもりなのは間違いあるまい。
我々としては、邪竜が動きを見せていない今こそ、
決戦に備えて準備を進めるだけだ。
四大名家を筆頭とする貴族たちの戦力に加え、
ヒルダたち平民の自警団も交えて、防衛計画を策定している。
だが、君たちを呼んだのは、その件ではない。
両眼を取り戻した邪竜の力には及ぶまい。
対抗するには、同等の力が必要なのだ……。
静寂を望む聖竜に、助力の意思がないということは、
エスティニアンからの報告でも聞いていたからな。
だが、たとえ僅かな可能性であっても、
何もせぬまま、諦めるわけにはいかないのだ。
どんな犠牲を払ってでも、民を守ると決意したのだから……。
教皇代行としての最後の務めであると考えている。
ゆえにどうか……不甲斐ない私に力を貸してくれ……。
しかし、皇都の未来が懸かっているのだ。
改めてよろしく頼む……。
本当に、ありがとう……。
タタル嬢には、部下に事情を伝えるよう命じてあるが……
まずは、どちらに向かうつもりだ?
アルフィノ殿には、何か考えがあるようだな?
では、さっそくだが高地ドラヴァニアに出発しよう。
式典に招いておきながら守ることもできず、
負傷させてしまったこと、改めて謝罪させていただきたい。
ならば、今は戦い合う人と竜であっても、いつしか互いを守ると、
誓えるような関係になれるはず……。
ですが、おっしゃる通り、それでも我々は行きます。
希望を探し求めるために……。
ドラゴン族の棲処を訪れるというのは何とも不思議な気分だ。
先導を頼むよ。
百聞は一見にしかずとは、まさにこのことだな。
この感動は、とても言葉で言い尽くせるものではない……。
この交渉に、皇都の未来が懸かっているのだ。
私の名は、アイメリク・ド・ボーレル。
イシュガルドの教皇代行の立場にある者です。
皇都の民を代表して、
貴方に伝えたい言葉があり、こうしてやって来ました。
取り返しの付かぬ罪を成そうとしているのであれば、
たとえ血を分けた肉親であろうと、止めてやらねばなりません。
かつて私は、ここにいる光の戦士殿に対し、
蛮神の力に手を染めた父を倒してくれと、そう頼みました。
父殺しの罪を犯したのも同然なのです……。
己が手を汚していないぶん、より卑怯とさえ言えましょう。
ですが、それを成さねば多くの民が魂を焼かれ、
聖戦に投じられていた……。
そして、今度は民の前に、邪竜の影が迫っています。
ニーズヘッグは、我が友、エスティニアンの身体を奪いました。
影を払うことは友の死を意味しましょう。それでも私は……!
聖竜がいっていた案内役らしいな……。
[player]殿、アルフィノ殿、
さっそく試練の地に赴くとしよう。
皇都の未来のためには、耐え抜かねばならない。
[player]殿、互いに力を尽くそう。
ヴェズルフェルニル殿の容赦のなさときたら……。
ヴェズルフェルニル殿は、武人のような人となりのようだな。
……いや、この場合は「竜となり」と言うべきなのか?
こちらは、ヴェズルフェルニル殿との戦いになったが、
猛攻を凌ぎながら反撃するだけで、精一杯だったよ。
もっとも、相手は本気ではなく、
どこか教え導くかのような戦い方ではあったがね。
おかげで飛竜の死角や、攻撃の特徴を把握することができた。
聖竜から協力の約束を取り付けることができたのは、
ご両人の協力あればこそだ。
何と礼を言ったらいいのかすらわからない。
すぐに皇都へ戻らねば!
[player]殿! 急ぎ皇都に戻るぞ!
ただちに皇都「イシュガルド」に戻り、防備を固めます!
あぁ、エスティニアン……我が友よ……。
アルフィノ殿を探している、だと?
彼なら、私と交替でエスティニアンの看病をしているところだ。
せめて側にいるだけでもと迫られては、
断るわけにもいくまいよ。
聖竜の試練を受けてから、取って返してのこの激戦……
アルフィノ殿も疲れているだろうに、ありがたいことだ。
エスティニアンは……いい友を持ったな。
かれこれ10年前のことになる……。
ヤツと私は、神殿騎士団の同期でね。
私は入団当時から、エスティニアンの名前程度は覚えていたが、
孤高の存在だった彼にとって、私など眼中になかった。
ある哨戒任務の最中に、大型ドラゴンの奇襲を受け、
たったふたりの生還者になるという経験をしていなければ、
果たして友になっていたかどうか……。
故郷を壊滅させた邪竜への復讐だけが、すべてだったのだ。
両親と弟を殺した報復だけがね……。
その弟に、どこか面影でも似ていたのだろうな。
アルフィノ殿には、特別な期待を寄せていたように思う。
兄のように映ったのではないだろうか。
ヤツの不器用さに救われたことがあるので、わかるのだよ。
だからこそ、私はエスティニアンには……
エスティニアンの病室に急ごう!
アルフィノ殿と英雄殿が、お前の帰還を信じて、
行動してくれなければ、この状況にはなっていなかったのだから。
私は、私自身の判断で、友であるお前に弓を引きさえした。
何と詫びればいいか……。
竜の背に乗る君の姿が見えてね……。
勝手に出迎えさせてもらった。
教皇代理という重すぎる肩書きを、ようやく外せたと思ったのに、
貴族院議長に押し挙げられた我が身を、嘆いていただけさ。
英雄と持てはやされ、難題の解決を迫られてきた君の気持ちが、
少しだけわかったような気がするよ……。
貴族制度を維持して、二院制を採用した私を軽蔑するかい?
しかも、その頭目として、ふたたび政権に参加するなんて……。
だが、人はすぐには変われない。
そのことを学んだからこそ、私はこの道を選んだのだ。
人と竜との関係同様、皇都も少しずつ変えていく必要がある。
子や孫たちの世代が、より良い選択肢を選ぶことができるよう、
私たちが道筋を作らなければ……。
散っていった者たちに、恥じることがないようにな。
エスティニアンが病室から姿を消したそうだ……。
好き勝手に動くのは、相変わらずといったところか……。
いつか君の旅路の中で、ヤツとふたたび出会うことがあれば、
こう伝えてはもらえないだろうか……。
お前の故郷、イシュガルドを守りながら待っている……とな。
アルフィノ殿にも、よろしく伝えておいてくれ……。
なるほど、あのラッパは、君の苦労の結晶だったわけだ。
報告として聞いたときとは違う発見がある。
ずっとこの地で生きてきたというのに、
君の目を通して見ると、まるで別世界のようだ。
……いいものだな、旅というのは。
ああ、そうだろうとも。
イシュガルドが千年も為せなかった偉業……
我々をそこへと導いた君の旅は、長く険しかったと思う。
►旅してみる?
まさか、誘ってくれるのか……!?
実は私も、先にドラヴァニア雲海で見た風景を思い出しては、
まだ見ぬ地を目指してみたいものだと思っていてな?
喜んで、君の誘いを受けたい……
と思うのだが、今はまだ議長を引き受けたばかりの身。
それは、いつかの夢にとっておくことにしよう。
►いいことばかりでもない
おっと……すまない、軽んじるつもりはないんだ。
その旅路に困難や苦悩があったからこそ、
君はそれほど強いのだろう。
この国は真の変革を迎えることができた。
だが、共和制への移行ですら、変革のたった一歩に過ぎない。
これからのイシュガルドは、制度の面のみならず、
民ひとりひとりが変わらねばならない時期を迎えるはずだ。
私の生きているうちに、果たして安定するものか……
先が見えない道だが、戦いに散った者のためにも進んでいこう。
何より、この目には今も、
邪竜に向かって進む君の背中が、しかと焼き付いているのだ。
それを追わずに立ち止まることなど、できるはずがないだろう?
他国とどのように協力関係を築くべきか、
議論が進められている。
無論、当面は国内の平定が最優先ではあるが、
先の合同演習についての恩もある……
できることから、協力をしていきたい。
君に報いることが、「暁」だけでなく、
三国、ひいてはエオルゼアへの恩返しになるだろう。
この地の民の誰もが、そう信じて疑わないほどのことを、
君はやりとげてくれたということだ。
本当に……ありがとう。
これは、議長としてではなく、ごく個人的な興味なのだが。
君は、これからどうするつもりだ?
「暁」としての目的というより……
君自身の想いを聞かせてくれないか。
何かあったのか?
手を貸せることがあるかもしれない。
しかし、妹君の容態は……?
治癒師を手配し、最善を尽くさせよう。
院長のエーベル殿に事情を説明し、治療にあたってくれ。
責任は私が負うと伝えてくれていい。
病室まで、アリゼー殿に付き添っていただけるだろうか?
毒を特定するために、証言をお願いしたい。
食後の紅茶は、日を改めて楽しむとして……
今は、対策を考えねばな。
イシュガルド領より東に位置する山岳地。
そして、イクサル族の本拠点となっている地域だ。
イクサル族が、無断でクルザスへの入植を進めている以上、
彼らの蛮神召喚は、イシュガルドを脅かすものになりかねない。
私の一存で動かせる力には限度があるが……
ゼルファトルまで飛空艇を出すくらいであれば、
すぐに協力ができるだろう。
こちらでも、アリゼー殿の治療を進めると同時に、
闇の戦士にまつわる情報がないか探っておこう。
では、作戦は無事に……?
……そうか、よかった。
蛮神「ガルーダ」の再召喚を阻止してくれたこと、
イシュガルドの一員としても、深く感謝しよう。
こちらではその間に、
タタル嬢の要請を受けた、ヤ・シュトラ殿が面会にきた。
今は、皆でアリゼー殿を看ているよ。
治療の合間に、君たちが以前、
闇の戦士と相対したときの話を聞かせてもらった。
残念ながら、それを活かした情報収集には至っていないが……。
何にせよ、まずはアリゼー殿の病室に行こう。
……大丈夫、彼女はとても強かった。
さすがはアルフィノ殿の妹君、といったところかな。
蛮神を召喚させ、あえて倒すという行為に、どんな意味が……?
「竜詩戦争」と同じだな。
グナースの塚付近を調査し、流通を洗おう。
……何より、今や我が国はエオルゼア同盟軍の一員なのだ。
この地に降りかかる脅威と、ともに戦う責務がある。
ただ……我々は、蛮神召喚に関する知識に乏しい。
可能であれば、賢人殿の知恵を借りたいのだが……。
事情はルキアから聞いている……。
どうやら、悠長に話し込んでいる場合ではなさそうだな。
結論から言うが、グリダニアでの緊急会合の件、
よろこんでイシュガルド代表を派遣させてもらおう。
だが、私はすでに「教皇代行」ではない。
貴族院の議長を兼務するとはいえ、その一存だけで、
代表者の人選を行うわけにはいかないのだ。
緊急事態ゆえ、議会の決定を待つわけにはいかぬが、
せめて庶民院の議長とだけは協議させてもらいたい。
すまないが、その時間をくれるだろうか?
皇都防衛の任をアンドゥルーに任せ、出立の準備を整えてくれ。
[player]、君はルキアと共に、
大審門に向かい、出立に備えていてくれ……それではな。
庶民院議長に相談してきたのだが、結局のところ、
私がイシュガルドを代表して会合に出席することになったよ。
軍事や国防に関する案件については、
神殿騎士団総長でもある私に、一任してくれるとのことだ。
回りくどいことと思うかもしれないが、
これも共和制に移行した証といったところさ。
さて、さっそくグリダニアに出発といきたいところなのだが、
途中でキャンプ・ドラゴンヘッドに立ち寄らせてくれないか?
有事に備えて、国境周辺を固めるよう指示しておきたいのでね。
そうだ、[player]、ぜひ君もいっしょに来てくれ。
君にとっても、馴染みの顔がいるはずだからな。
ルキア、事情を説明してやってくれ。
では、我々はグリダニアへ急ぐ……後は頼んだぞ。
かつて外交上の任務で、何度か訪れたことがあるが、
黒衣森の美しさには、いつも心を奪われてしまう。
だが、いかに素晴らしい場所と言えど、
此度の来訪では、森の木々を楽しむことはできそうにない。
招かれた理由が理由だけにな……。
双蛇党が派遣してくれた出迎えの儀仗兵によれば、
「不語仙の座卓」なる場所で行われるそうだが……。
なるほど、「物静かな道士」の案内に従えばいいと……。
了解だ、では向かうとしようか。
援軍の派遣要請を断り、門戸を閉ざし続けた。
その件について、あらためてこの場で謝罪の意を示したい。
だからこそ、此度の危機に対しては、
グリダニアの許可さえもらえるのであれば、
防衛戦力を、黒衣森に派遣したいと考えますが……。
もう帰ってしまったのかと心配していたのだ。
案内役を務めてくれた[player]に、
一言、礼を言っておきたくてね。
それから……そちらのドマの方にも感謝を……。
ともかく、我らがグリダニアに援軍の派兵を申し出たとき、
貴公がすかさず同調してくれて助かった。
我々には、長らくエオルゼア同盟からの協力要請を、
無視し続けてきたという負い目がある。
だが、諸国の領袖たちにとっても、
イシュガルド代表による公式の謝罪は想定外だったのだろう。
扱いあぐねている様子が伝わってきたよ。
そんなとき、貴公が口火を切ってくれたおかげで、
カヌ・エ殿としても、我らの援軍派遣を受け入れやすくなった。
あらためて、礼を言わせてもらいたい……。
「暁」のみなも、賢人方によろしく伝えておいてもらいたい。
……それでは、失礼させてもらうよ。
未だかつて、雲海の底に降りて生きて帰った者はいない。
まさか、それをなし得る者がいようとは……。
天変地異の如き幻想を具現化し、オメガを呑み込まんとしたのだ。
おそらく環境エーテルを用いた一種の魔法攻撃だとは思うが……。
すさまじい攻撃の応酬が繰り返された後、
巨大な閃光を放ち、アラミゴ方面へと落下していった。
ひとまず「両者相打ち」といった様相ではあったが……。
連帯の道筋を模索しておきたいところです。
それでこそ、アラミゴ解放への道筋も見えてきましょう。
初の本格的な実戦の場となろう。
試練ではあるが、絆を深める機会としたいものだな。