えおろーぐ

あなたが噂に名高い解放者……ですね！
はじめまして、あたしの名はリナ・ミュリラー。
「週刊レイヴン」の芸能記者で～す。

って、あたしの顔に何かついてます？

ああ、ムジ・ミュリラーはあたしの姉です。
なるほど、園芸師の取材で姉と面識があったのですね。
たしかに、似ているとよく言われるんです！

かなり込み入った話なのですが、あなたにしか……
いえ、あなただからこそ解決できると思うんです！
とにかくあたしの話を聞いていただけませんか？

ありがとうございます！
といっても、相談者はあたし自身ではなくて……。

アルマちゃん！
見つかったわ、こっちよ！

そうよ、この方が……。

泣かないで、アルマちゃん……。

ここでお話しするのは……
ちょっとフクザツなんです！
詳しいことは彼女の家、「劇場艇」で説明するので、
とにかくここを離れましょう。
クガネ・ランディングに来てください！　待ってま～す！

「劇場艇」にはランディングに留めてある連絡艇で移動します。
なぜかって？　う～ん、百聞は一見にしかずってやつですよ。
とにかくランディングへ移動しましょう！
ああ、そうだ、今後、ランディングへ行きたいときは、
こちらの「ミネグモ」さんに話しかけてください。
……それでは向かいましょうか。

それでは、これから「劇場艇」へご案内しますね！
あ、「劇場艇」ですか？
大きな声では言えないのですが、
ガレマール帝国で建造された劇場艇なのです……。

びっくりしたでしょ？
劇場と飛空艇が一体となった、いわば移動型の劇場なんですよ！

まず最初にお伝えしておきますが、彼らは軍属ではありません。
もちろん、帝国から送り込まれたスパイの類いでもなく、
あたしたちと同じただの「一般人」です。

もう少し、きちんと説明しますね。
彼らはガレマール帝国内でもかなりの人気を誇る、
超有名な演劇集団なんです。
あたしのような芸能記者はもとより、
演劇ファンなら誰もが知るほどの人気ぶりで、
その名は国内外に知れ渡っているほど。

征服王として知られる前皇帝ソル・ゾス・ガルヴァスは、
意外にも文化の育成にも力を入れていました。
彼らの舞台を観劇したソル帝はその才を認め、
帝国領土内なら自由に通行できるようにと特別な許可と、
さらに劇場艇プリマビスタを建造させたほどです。

ですが、現皇帝ヴァリス・ゾス・ガルヴァスの治世となった今は、
文化に対する風当たりが強くなり、
帝国内での巡業が難しくなりました。
帝国内で巡業するには、事前に戯曲の審査を受ける必要があり、
少しでも、現政権を批判する台詞があろうものなら、
即刻牢獄行きという苛烈な処分が待ち受けているとか。
そのため、多くの劇作家は現政権が気に入るような脚本にするか、
または筆を折るかを選択したと聞いています。

ところが、劇団の主宰ジェノミス・レクセンテールさんは、
なんというか……そう、「気骨ある劇作家」さんでして、
現政権を真っ向から批判したのですね。

知識層はジェノミスさんを支持していましたが、
その人気が高くなればなるほど、
当局からの圧力もまた高くなるばかり。

……そうですね、
あなたをお呼びした理由の説明になっていませんよね。

帝国領内で行方不明になった、元帝国人……。
そんな人物の捜索に命をかけてくれる冒険者は、
この地にいるのだろうか……と。
だけど、あなたはすべてをご存じです。
「善悪」は国家や宗教、人種、種族で判断するものではなく、
個々の心の中にあるということを。

平民の若者ディリータがいくつもの苦難を乗り越え、
英雄となって幻の王国「イヴァリース」を建国する……。
それが「ゾディアックブレイブストーリー」のあらすじよね。

でも、ディリータがイヴァリース王になって物語は終わる。
なのに、その続編ってどういうことかしら？
完結してるのに、続編って……？

もうひとりの英雄……？

そんな伝承……聞いたことないわ。

わぁ、きれいなクリスタル……。
不思議な輝きを放っているわね。
見たことないわ、ステキ～～！

……おかしく？

それは、やはり、帝国から逃れてきたことによる、
心労が重なって、心の病を……
い、いえ……お疲れになっていただけでは？

ジェノミスさんがそこにいるのね？

まさか、「ゾディアックブレイブストーリー」に、
続編の構想があったなんて……！

つまり、この失われた都ラバナスタが、
かつてイヴァリースと呼ばれた王朝の「王都ルザリア」ってこと？

それは西紀の大発見っ！　大スクープよっ！
本にまとめれば「聖コイナク賞」がもらえること間違いナシ！

あなた、言うに事欠いてそれはなくない？
そりゃ、あたしの目的は取材だけど、
そこにやましい気持ちなんてこれっぽちもないわ！
あなたがどう思うとも、
あたしはあなたのお父さんの大ファンなんですからね！
そのやさぐれた性格……なんとかなさいよッ！！

もちろん、あたしもついていきますよ！
こんなチャンス、逃してなるものですか。

とにかく、劇場艇へ戻りましょう！　さ、早く！

ジェノミスさんですが、命に別状はないかと……。
ひとまず、目を覚ますのを待ちましょう……。
シドさんにも連絡しておいたので、彼もすぐ駆けつけると思います。

ジェノミスさん、あたし、今回の取材のために、
イヴァリース伝説を調べましたけど、
そんな兄妹、どこにも登場しませんでしたよ。

そこに何が……何が書かれていたというの？
真実……って？？

あの盗賊たちに奪われた手帳が？

そんな……。

幻の王国、イヴァリース……
あれだけの遺跡を、この目で見てきたんですから、
あたしは、その実在を確信しちゃいましたけどね。
でも、ジェノミスさんたちの目的は、それだけじゃない。
おとぎ話の裏に隠された、歴史の真実を探している……。
なんだか、ロマン溢れる話じゃないですか！
冒険者さんも、その真実に興味がおありでしょう？
ご安心ください、あたしも取材を続けるつもりですし、
研究に進展があったら、ちゃんと声をかけますから！
とにかく、今回はいろいろとお世話になりました～！
これからも、よろしくお願いしますネ！

あ、待ってましたよ、冒険者さん！
例の「聖石」の謎がちょっとだけ解明できたかもしれないって、
アルマちゃんから連絡があったんです！
早速、劇場艇プリマスビスタへ移動しましょう。
皆さん？　お待ちかねみたいですよ！

シドさんが、えっと……「シャーレアンの変人」さん？
あれ……なんか違うな……？
と、とにかく、エーテルに詳しい方をお呼びしたようですよ！

あの～～ぉ、あたし、ちょっと気になるんですけど～。

聖石ドゥマにはアルガスさんの「切なる願い」が、
詰まっていたんですよね～～？
としたら、この聖石オティスには誰の「切なる願い」が？

あら、ビックリ！
モーグリさんがいったい何の用なんでしょう？
……それにしても、埃っぽいモーグリさんですね。

ラムザくんもホント、大人げないですね。
性格の悪さが顔に出ちゃってますよ……。

ったく、どっちもガキンチョで意地っ張りですね……。
仕方ないので捜しに行きましょうか。
ダルマスカ地方へ向かおうとする飛空艇なんて、
この劇場艇以外ないでしょう。
ですので、とりあえず、第二波止場で話を聞いてみますか。

面白い目撃情報がありましたよ。
商人が大隼屋を乗り継いでヤンサ地方へ向かったようなんですが、
その荷物の中に「白くてフワフワした毛玉」があったとか！
珍しい商品を扱っているなと思って商人に話しかけようとしたら、
出発してしまったとか。
きっと、モンブランくんですね、その毛玉！

ダルマスカに隣接している辺りというと無二江流域ですね。
無二江流域の船着き場へ行ってみましょうか。

もう無茶しちゃって！
死んじゃったらすべてオジャンなのよっ！

ラムザくんの言ったことなんて、まったく気にする必要ないから！
だいたい、ディリータだってひとりで敵を倒したわけじゃないし。
解放者さんだってそうでしょ？

何事も気楽が一番よ！
さぁ、アルマちゃんが心配してるわ。
劇場艇へ戻りましょう！

え？？？
どういうこと？？
まさかの劇場艇占拠事件発生？？？

そうなる前に止めないと駄目だってことよ。
もぅ、すぐにカッカするのはヤメテ～！

それで、バッガモナンさんがどこへ行ったのか、
あなたたち、心当たりはないの？

ダルマスカ語？　なんて書いてあるのよ？

昨日の敵は今日の友ってことですかね。
まさかの展開で、ますます先が見えなくなりました！

こう言ってはなんですが、
冒険者さんは本当にお使いのエキスパートなんですね！
地道にコツコツとこなすことが信用を得る秘訣なんですね！

ん～、なんとも思わせぶりな発言ですね～。
推測でもいいから言ってほしいもんですよ～。

帝国との戦禍に巻き込まれたのでしょうね、
この大灯台もボロボロです……。
さらに、人の手が入らなくなるとあっという間に廃墟です……。

さ、錯乱してるわ！

正直言ってビックリです……。
あれが聖石の力なんですか？
だとしたら、なんとも恐ろしいモノですね……。

機工都市ゴーグ………？

あのコの底意地の悪さって筋金入りね。

今回は居残って冒険者さんの無事を祈りたいと思います。
でも、あとで詳しく聞かせてくださいね。
最後にこれをまとめて記事にするという使命があるんです！

そのネックレスはラスラ王子とアーシェ王女、
おふたりの形見というわけね……。

誰が、いったい何のために？

ラ、ラムザくん、どうしてそんなことがわかるの……？
そんな、視てきたかのように断言できるの？？

……ミ、ミュリラーさん？

おかげさまで機工都市ゴーグの調査も無事に終わりました。
いえ、無事じゃなかったですね……。
バッガモナンさんはホント、残念でした……。
でも、この調査っていつまで続くんでしょう？
ルザリアとゴーグの発見だけですでに、
イヴァリースが存在したことは証明されているような気が……？
ああ、そうか、ジェノミスさんたちにとっては、
イヴァリースの存在の実証だけではなく、
ご先祖様の名誉回復が第一でしたね。
それにしても、ラムザくん、ヘンでしたねー。
いつも「父さん」って言ってたのを「父上」って言ったり、
自分のことを「ボク」と呼んでいたのが「私」だったり。
まぁ、今は、いつもの「嫌なヤツ」に戻ったようですけど、
リドルアナ大灯台でヘンな気でも浴びたんですかねー？
もっともヘンだった方がいい奴っぽいのが笑えましたね！
とにかく、今回もいろいろとお世話になりました～！
次回も、よろしくお願いしますネ！

どうも、冒険者さん……。
ああ……イヴァリース伝説のことでしたよね。
ジェノミスさんも次の目的地を決めたようですけど……。
ゴメンナサイ、ちょっと心配事があって……。
いえ……やはり冒険者さんにも話しておくべきですね。
言おうか言うまいか迷いましたけど……。
実は、アルマちゃんの体調がよくないんです。
人目もあるので、劇場艇へ向かいましょうか。

ジェノミスさんの研究は進んだようですけど、
いまひとつ、情報が欠けているとかなんとか。
あたしにはよくわかりませんけどね……。

……気味が悪いでしょ、そう思いません？
なんかすっかり性格が……そう、よくなっちゃって。
もっとも、アルマちゃんに言わせると、
今のラムザくんの方が、本当のお兄ちゃんだそうで……。
そんなの信じられます？

オーボンヌ修道院？
たしか王女オヴェリアが生まれ育った場所でしたよね？
ジェノミスさんの戯曲の冒頭シーンでも使われてたはず。

伝説によると、獅子戦争を終結に導いたディリータは、
イヴァリース王国の正統の後継者である王女と結婚。
それにより、後々、イヴァリースの新たな王となった……。

何故、彼らはそこへ？
どうして「始まりの地」であるオーボンヌ修道院が最終目的地に？

天使？？
天使たる者がそんな危険なクリスタルを？？

どういうこと？

「聖天使アルテマ」っていったい……？

で、その「オーボンヌ修道院」はどこにあるんです？

え～～ッ！　そんな～～ぁ！！

そこまで判明しているなら、
肝心のオーボンヌ修道院の場所もわかりそうな気がするけど？

決め手に欠けているというのは、そーゆーことなのね……。

……あのとおり、アルマちゃん、体調を崩してるんですよね。
気丈に振る舞ってるものの、なかなか復調しなくて……。
ただの風邪とか、そんな病気じゃないような……？

おかえりなさい～～！
……って、どちらへ行かれてたんですか？
あら……モンブランくんは一緒だったの……そんなぁ～～！

いずれにしても、難しいミッションね。
ま、冒険者さんは腕力だけじゃなくて、人徳もあるから、
きっとうまくいきますよ！　ね！

お供しますよ！
私も事の顛末が気になりますからね！

さぁ、クガネのウルダハ商館に向かいましょうか！
冒険者さんの営業力？　いや、政治力？
ちょっと楽しみです！
あ、その前にブワジさんにも報告を入れましょうか。
ウルダハ商館の前に、まずはクガネ・ランディングですね！

さぁ、ブワジさんに報告を入れて、
ウルダハ商館へ急ぎましょう！

「ウルダハ商館応接室」でハンコックさんがお待ちだそうですよ！
早速、中へ入りましょうか？

そ、そんなぁ～。
それじゃあ、困るんですけど～～ぉ！

どういうことです？
全部、断られるのをわかった上での申し出……ってことですか？
いったいなんで、そんなことを！？

ちょ、ちょっと待ってくださいよ～！
ゴルモア大密林の案内の件、どうなっちゃうんです！？
もうッ！！

仕方ないですね……。
あたしたちも劇場艇へ戻るとしましょうか……。

もともとは「レンテの涙」のリーダーからの要求のようで、
それをフランさんが無礙にできなかったって、
そうブワジさんは言ってたわよ。

そんな……！
そんな人がリーダーだなんて……。

い、今のはいったい……？
アルマちゃんは……アルマちゃんはどこへ？？
ふ、ふ、震えが……止まりません……。

アルマちゃん！！　ラムザくん！！

そんなッ！！

まさか、今度はラムザくんが囚われるなんて……。
せっかくアルマちゃんを救出したというのに……。

どうしたんです！？　大丈夫ですか？

だとしたら、どうしてアルテマはラムザくんを？
オティスに魅入られたアルマちゃんはわかるけど、
どうしてラムザくんを？

アルマちゃん、大丈夫！？

あ、貴女、そんなつもりで……！
バッカじゃないのッ！！

エオルゼアを救い、ドマを解放した勇者の冒険者さんなら大丈夫！
今ほど、冒険者さんがいてくれて心強いことはありません……！
……大丈夫……ですよね？

おかえりなさいっ！
ラムザくんも冒険者さんも、み～んなご無事でホント良かった！
あ、ごめんなさい……涙が……。

シドさん、それに……
冒険者さんの旅はまだ終わっていませんよ！

このラストシーンは今回の調査に基づいて、
ジェノミスさんが新たに書き下ろしたシーンなんですよ！
楽しみですね！

素晴らしいッ！　もうサイコ～～ッ！
ラムザくん、アルマちゃん、ふたりとも超ステキ！！

お疲れ様でした、冒険者さん！
おかげさまでよい記事が書けそうです！！
ホンット、冒険者さんには感謝の言葉しかありません！
ジェノミスさんたちは、クガネを起点に公演を始めるみたいです。
幸い、劇団員になりたいっていうクガネの若者たちもいるようで、
これで劇団マジェスティックも息を吹き返しそうですね！
私は残って、このまま取材を続けるつもりです。
公演が始まったら、冒険者さんにも連絡を入れますね！
その時は必ず、来てくださいヨ、待ってマ～ス！
それでは、失礼しますね！
また、どこかでお会いできることを祈りつつ……！
ではでは、よい旅を！！