えおろーぐ

……彼らの好意に応えるためにも、生きるんだ、ガリエン。

……わかった。
お前の分まで、祈ってこよう。

外で、話をさせていただいても……？

……まさか、こんな形で、あなたと再会することになるとは。
私たちの戦いを見届けてほしいと言ったのに、
あのような形で終わり……本来ならば、会わせる顔もない。
あなたとしても、鉄仮面の残党に手を貸すなど不本意でしょう。
ですが……どうか助力をお願いできないでしょうか。
私は、ガリエンの望みをかなえてやりたい。
しかし、このような丸腰では、野獣ひしめく荒野を抜けて、
ラールガーズリーチに行くことなどできますまい……！

ありがとう……本当にありがとうございます……。
では、ラールガーズリーチへ向かいます。
ガリエンの意識があるうちに……！

ありがとうございます……。
やはり、あなたがいてくださってよかった。
あの日も今も、本当にお強い方だ。
バエサルの長城で、私たちは、攻め入ってくるあなたを見た。
かつての恩人が懸命に戦う姿に、若干の迷いを覚えました。
そしてそれは……間もなく後悔へと変わることとなる。
あなたほどの強さがあれば、正しきを選べたのでしょうか。
救っていただいた命を燃やし、本当の意味で、
故郷と同胞を救うことができたノ、デショ、ウ、カ……。

失敬……問題ありません。
ですが、残念ながら話をしている時間はないようだ。
ラールガーズリーチへ急ぎましょう。

ワタ、シ……ワタシ……ワタシ、ハ……
そう……キョてンに、戻らなければ……。

……私は所詮、ガリエンの想いの一部。
彼が見ている、夢のようなもの。
ただの眠りについているなら、夢は在りつづけましょう。
しかし、彼は生死の狭間で浮き沈みしている。
そのまま死の底に沈めば、私も姿を保てまい……。
やはり、急がねばなりません。
私は大丈夫です……行きましょう。

…………マナイ……スマナイ……ミンナ……。
生キ、テ……故郷……コキョウ……もうイ、チ…………。

ハァ……ハァ……だいじょうぶ、デ、す。
私たちに与えられた、この奇跡を、
こんなところで無駄にするわけには、いきません……。
鉄仮面のもとに集った私たちは、確かに道を誤った……。
けれど皆、故郷を想う、いい連中だったんです。
だから……歴史には、悪と記されても……
報われず、誰に救われることがナくトモ……
ワタシタチだけ、ハ……彼らのために、祈りたい……。
……こうして世界の片隅で朽ちかけたとき、
私たちは幾度も、あなたという暗影の中の光を見たんだ。
どうかあと少しだけ……
チカラを……カシテくダ、サ、イ…………。