えおろーぐ

えおまっぷ
せりふ分室
PERSON :

ジェアンテル

patch 2.x
強弓のジェアンテル

響きあうふたつの音色

Lv
30
patch2.0
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
わしは、しがない吟遊詩人。
かつては、神勇隊に所属していたが……
今は詩歌を吟じ、木々の緑を愛でる日々さ。
長らくこの黒衣森を離れていたのだが……
事情があって、ここに滞在しておる。
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
おやおや、またお客さんか。
……いかにも、わしがジェアンテルだ。
久方ぶりに森へ戻ってみれば、お主のような若人が大勢、
こんな老いぼれを訪ねてくれて……ありがたいのう。
ささ、ともに詩歌を吟じ、木々の緑を愛でるとしよう。
黒衣森:南部森林
おや、ずいぶん素晴らしい弓を持っているようだが……
お主もまた、「強弓」ジェアンテルに用があるのかね?
ならばすまぬが、どうかお引き取り願いたい。
わしはとうの昔に弓を捨て、今は気ままな放浪の身。
山紫水明を愛で、詩歌を吟ずる、老いた「吟遊詩人」だ。
黒衣森:南部森林
それに……見たところ、お主はすでに相当な腕前では?
そのまま鍛えれば、申し分ない弓の使い手となろう。
とはいえ、弓の鍛錬だけでは、真の強さは得られぬが……。
そう、どこぞの詩歌に歌われる「罪深き愚者」のようにな。
黒衣森:南部森林
……ほぅ、お主は、わしに詩歌を学びにきたのか?
この乱世に詩歌を学ぶ余裕があるとは、見上げた心がけ。
詩歌と弓術には、実は密接なつながりがあるのだよ。
黒衣森:南部森林
さて……
お主が吟ずる詩歌は、いかなる響きになるのやら。
森に住むあやつも、きっと同じ思いを抱くはず。
……さあ、さっそく準備を始めるとしよう。
黒衣森:南部森林
ここから東方にいる
「プクノ・ポキ」というモーグリ族を訪ねよ。
お主があやつのお眼鏡にかなうのなら、
吟遊詩人として、少し手ほどきをしてやろうぞ。
黒衣森:南部森林
♪時神アルジクよ 砂時計をくつがえし……♪
♪かつて見た戦いを 我と この者に語りたまえ……♪
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
おお、お帰り。
見事、「プクノ・ポキのお守り」を受け取れたようだな?
どれ見せてくれ……ん、プクノ・ポキの言伝もあるだと?

わははは! なるほど「ずるいけど、楽しみクポ」とな!
これは一本取られたのう。
いやすまぬ、昔交わした、あやつとの約束があってな。
わしが「吟遊詩人」となってからずっと、
あのモーグリ族には、世話になってきたのだ。
あやつに会うたび、森にとどまって詩歌を吟ずるようにと
頼まれていたのだが……
わしには、行かねばならぬ戦場が待っていたからな。
大切な仲間を守らねばならぬ、戦場だよ。
……そして、わしには、この黒衣森へ戻れぬ事情ができた。
だから、お主が「吟遊詩人」となれば、
あやつに歌ってやれる者が増えると思ったのだよ。
あやつには、その考えが見抜かれていたようだの。
やはり、モーグリ族は聡い生き物よのう。
モーグリ族は、音楽をこよなく愛す種族でな。
お主がお守りを持ち帰れたということは、
モーグリ族が、お主の弓と詩歌の素質を認めたということ。
つまり、プクノ・ポキは、
お主に「吟遊詩人」となってもらいたがっているのだ。
だから、そのお守りはお主の物だ。大切にしなさい。
これは、「吟遊詩人の証」というクリスタルでな。
「吟遊詩人の証」には、古の「吟遊詩人」の記憶や旋律が、
その想いとともに刻み込まれている。
それを携え、さまざまな経験を積めば、
クリスタルから古の旋律が心に響くだろう。
その旋律に乗せて歌うことで、お主の歌声に力が宿るのだ。
しかし、歌いこなすには弓術の経験が必要だ。
吟遊詩人と弓術士の力は、表裏一体なのだから……。
それについては、この先、語って聞かせるとしよう。
さあ、多くの経験を積み、古の旋律を再現すべく、
お主の冒険を続けるのだ。
プクノ・ポキの想像を超える「吟遊詩人」になるのだぞ。
己の成長を実感したとき、
再びわしのもとへ戻ってくるがよい。
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
やあ、こんな森の中まで、
年老いた「吟遊詩人」を訪ねてくるとは……。
いったい、何用かな?
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
今の時代、吟遊詩人と言えば、
各地を巡り、宴や酒場で余興のために歌う、
芸に生きる者を指すだろう。
だが、本来の吟遊詩人とは、
仲間を鼓舞する「戦歌」を歌う弓兵を意味するのだ。
敵味方入り乱れての乱戦となると、
弓兵は後方に下がり、攻撃の隙を窺わねばならぬ。
自然、弓兵の胸中に、仲間への激励の念が湧き上がる。
この抑えきれぬ激情に突き動かされた「戦歌」には、
戦場に立つ人々の魂を震わせる、不思議な力が宿る……。
それが、今や消え去った、真の吟遊詩人なのだよ。
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
おお、その眼光……ずいぶんと腕を上げたようだね。
遠い昔……わしもお主のような目をしていた時代が
あったものさ。
それが、なぜ戦場と弓を捨て、
詩歌のみに生きるようになったのか……気になるかね?
万物は転変す。
長いこと生きていれば、いろいろあるものさ。
変わらない方が不自然というもの……。
わしはね、詩歌の力に魅せられたのだよ。
詩歌の力は、今や忘れ去られてしまった……。
しかし、古の戦乱時代においては、
「弓兵の詩歌が勝敗を分かつ」と言われていたのさ。
……そう、吟遊詩人が奏でる「戦歌」は、
もとは弓兵が奏でた詩歌なのだ。
弓兵は、遠方の敵を射るのが務め。
それ故に、敵味方入り乱れての混戦ともなれば、
戦陣の後方に下がり、攻撃の隙を窺わねばならぬ。
それは……仲間が傷つき、倒れる様から、
目を逸らせぬということ。
これが、いかに苦しく、辛く、もどかしいか……
弓術士のお主なら、容易に想像できるだろう?
当然、弓兵の胸中に、仲間への激励の念が湧きあがる。
この抑えきれぬ激情に突き動かされ、
いつしか弓兵は戦場で歌いだした。
誤射を避けんと握りしめた弓の弦をかき鳴らし、
この想い仲間へ届け、とね。
……そう、これが吟遊詩人の始まりだ。
彼らが歌う「戦歌」は、戦場に立つ兵の士気を高め、
「死者には慰めを、勝者には祝福をもたらす」と、
もてはやされた。
しかし一方で、弓兵は貴重な戦力だ。
そこで、弓兵を攻撃に専念させつつ、戦歌の効果も得んと、
「軍楽隊」が組織されたこともある。
だが、その演奏は、兵の心に響かなかったという……。
なぜなら、楽隊員は演奏に専念し、戦うことがない。
仲間とともに命を削り、敵へ立ち向かう弓兵とは、
込める想いが違うのだ。
さて……昔話はこれくらいにして、本題に入ろう。
この切実な想いを身の内で感じることなしに、
「吟遊詩人の証」より、古の旋律を聴くことはできぬ。
東ラノシアの「レインキャッチャー樹林」には
霊が彷徨うという。
この出現を待ち、討伐することで、霊を鎮めてみよ。
霊との戦いを通して、霊が抱える無念を味わえば、
「吟遊詩人の証」より古の旋律を聴くことができるだろう。
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
お帰り、「吟遊詩人の証」の輝きが増したね。
「吟遊詩人の証」より聞こえし古の旋律は、
お主の心に響きわたっているはず。
それを、実戦の中で奏で、
さらなる多くの想いに心震わせるのだ。
気が向いたら、この老いぼれに土産話を聞かせてくれ。
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
おお、一段と頼もしくなったね。
お主の成長は、老いぼれの色あせた日常に彩りを添える。
彩り……そう、音楽がもたらす彩りは、広く知られておる。
街角で音楽を奏でる、歌い手としての吟遊詩人……
彼らがもてはやされるのも、音楽がもたらす彩りのため。
吟遊詩人と聞いて、まず思い浮かべるのも、こちらだろう。
だが、この源流もまた弓兵にあるということは、
あまり知られていない……。
一時の平和な時代……戦場を去った弓兵たちは、
弓を竪琴に持ちかえて、己が目にした戦場を伝え歩いた。
争乱の荒波に消えていった仲間の武勇を語り継ぐために。
やがて、その演奏は宴や酒場での余興を担うようになり、
それが彼らの日々の糧を得る手段となっていった。
こうなると堕落も早い……。
彼らは人気を得んとし、仲間の生き様を描いた詩歌を
派手で甘い幻想話へ、すっかり書きかえてしまった。
「空想の魔物退治を描いた英雄譚」や、
「騎士と乙女の恋物語」などにね。
そんな詩歌に、戦場の仲間を鼓舞する力はない……。
かくして、吟遊詩人の「戦歌」は力を失い、
忘れ去られたというわけだ。
これを嘆いたのが、モーグリ族だった。
音楽を愛すモーグリ族は、吟遊詩人の「戦歌」を消さぬため
その記憶と旋律が刻まれた「吟遊詩人の証」を探し集めた。
そして、ふさわしいと認めた者に、それを授けていたのだ。
戦いの中にあっても仲間を想うことができる、
優れた弓の使い手を厳選してね。
とはいえ、こけおどしの物語にさえ学ぶところはある。
例えば、詩歌「罪深き愚者」を聞いたことはないかね?
……ないと申すか。
……ならば、わしが聴かせてやろう。
数十年前……多くの死傷者を出した
「中央高地の惨劇」を主題とする、悲しき歌を……。
……だが、その前にまず、お主の心を鍛えねばならぬ。
でなければ、この愚かな話から
教訓を見出すこともできぬからな。
東ザナラーンの「ウェルウィック新林」には、
子を失った悲しみにとらわれ、凶暴さを増した
魔牛の夫婦がいるという。
この出現を待ち、戦いの中で、魔牛の悲哀に触れよ。
己の弓で魔牛を悲しみから解放してやれば、
「吟遊詩人の証」より古の旋律を聴くだろう。
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
お帰り、「吟遊詩人の証」の輝きが増しているな。
お主の心に次なる旋律が響いているのだろう。
それこそが、お主の心の強さの証……。
心を鍛え、新たな境地を垣間見た今こそ、
驕ることなく、弓術の鍛錬に励むのだ。
強き心は、強靭な肉体に宿る。
密接につながる心と体の準備が整ったのなら、
約束の詩歌「罪深き愚者」を聴かせよう。
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
おお、そのたたずまい……
秘められた真実を見抜く心と、強さを手にしたようだね。
今のお主なら、「罪深き愚者」の詩歌に込められた教訓を、
正しく読み取ることができるだろう。
「罪深き愚者」は、己の力に溺れた
傲慢な弓術士の物語……。
己の腕を過信するあまり、軍命に背き……
多くの神勇隊員を死へ追い込んだ
「中央高地の惨劇」を描いている。
黒衣森:南部森林
♪驕りし弓兵 見張りに飽きた 月を見上げて 愚考した♪
♪今こそ攻め時 敵地へ向かわん♪
♪千の敵を射ころし 千の仲間を助けん♪
♪愚かな弓兵 罪を犯した 軍命に背き 勇み矢放つ♪
♪驕りし弓兵 雄叫び聞いた 後ろ振り向き 慙愧した♪
♪敵兵攻め込み 自陣は壊乱♪
♪千の敵を射ころし 千の仲間も亡くした♪
♪愚かな弓兵 罪から逃げた 天罰求めて あがき矢を折る♪
黒衣森:南部森林
……さて、この愚か者の詩歌からは、
学び取れることが無数にある。
だが、言葉による理解に価値などありはしない。
お主の心が理解し、その教訓を糧とし、行動へ表さねば、
真に学び取ったとは言えないのだから。
黒衣森:南部森林
お主の行動を、じっくりと見守らせてもらうとしよう。
……今回はわしと、ある場所へ同行してもらいたいのだ。
目的地は、北部森林の「ゲルモラ遺跡」。
「中央高地の惨劇」の犠牲者が数名、葬られている場所さ。
そこに「ニメーヤリリーの花束」をたむけてやってくれ。
黒衣森:南部森林
♪時神アルジクよ 雨を天に返し……♪
♪かつてみた戦いを 我とこの者に 語りたまえ……♪
黒衣森:北部森林
イクサル兵だと!?
黒衣森:北部森林
……できぬ……わしには……。
黒衣森:北部森林
なぜ、わしだけが、まだ生きている……?
黒衣森:北部森林
消せぬ罪が、新たな罪を呼ぶのか……。
すまぬ……[player]……。
黒衣森:北部森林
……危険にさらしてしまい、すまなかった……。
わしは弓を捨てたのではない、もはや弓を射れぬのだ。
神勇隊の「強弓」ジェアンテルが、聞いてあきれる。
黒衣森:北部森林
「中央高地の惨劇」を招いた「罪深き愚者」……
己の腕に驕り、持ち場を離れてしまい
多くの仲間を死へ追いやった弓術士……。
それが、わしの……
かつて、強弓と呼ばれた男の真実……。
黒衣森:北部森林
お主なら、わかっておろう?
弓の使い手は、仲間の道を切り拓き、支援するのが務め……。
弓の初歩すら解さぬわしに、弓を握る資格などない……。
黒衣森:北部森林
今でも、目を閉じるたび……仲間が……わしを責めたてる。
だが、あの日、わが魂も、仲間の命とともに粉と砕けた……。
以来、わしは……己の死地を求めて彷徨い歩く、生ける屍……。
この苦悶こそ、わが身に課された罰……。
黒衣森:北部森林
お主の心に、古き旋律が響いたか。
お主に新たな学びがあったのが、せめてもの救い……。
目的は、もう十分に果たせた。
お主ならば、「罪深き愚者」の轍を踏むことはなかろう。
さあ、ここで、引き返すとしよう……。
黒衣森:北部森林
わしは、先に戻る。
いつもの場所で待っているぞ。
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
無事に戻ったか。
危険に巻き込んで、すまなかった……何度でも謝ろう。
今一度、お主に聞いてもらいたい願いがある……。
聞いてくれるのなら、再び声をかけてくれ。

浄罪の地を求めて

Lv
45
patch2.0
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
この老いぼれが罪深き愚者と知ってなお、
わが願いを聞いてくれるのだな……感謝する。
願いというのは、ほかでもない。
お主の詩歌を、わしに聴かせてほしいのだ……。
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
►いいえ
願いというのは、ほかでもない。
お主の詩歌を、わしに聴かせてほしいのだ……。
黒衣森:南部森林
……素晴らしい。ここまで、よくついてきてくれた。
先日、お主に同行した真の目的は、
お主の成長を確認することだったのだ。
そして今、お主の詩歌を聴き……確信を持った。
お主は、弓術と詩歌のいずれも、わしを超えつつある。
黒衣森:南部森林
わしがお主へ教えられることなぞ、もういくらもない。
今こそ、お主に「吟遊詩人の装束」を託そう。
それらは、古の吟遊詩人が、
「時神アルジク」への祈りを込めてこしらえた逸品……。
黒衣森で、わしが初めてプクノ・ポキと出会ったときに、
あやつから託されたものだ。
「吟遊詩人の証」とともにな。
黒衣森:南部森林
プクノ・ポキは「装束が持つべき者を選ぶ」などと言い、
強引に押し付けてきたのだが……。
わしは「中央高地の惨劇」を引き起こした。
その後は、罪の重さから逃れたい一心で……
死地を求め、ひたすらエオルゼアをさまよいつづけた。
装束が持つべき者を選ぶのならば、選んでみせよ……と、
行く先々で「吟遊詩人の装束」を
「古びた麻袋」に包んで、隠し置きながら。
黒衣森:南部森林
仲間を救えぬ、吟遊詩人の無力さに絶望し……
すべてが疎ましく、何もかも消し去りたい一心だったのだ。
「吟遊詩人の装束」を真にまとう者が現れるなど、
考えもしなかった……実に愚かな男よ……。
そのため、お主に託したい「装束」は散逸しており、
しかも、在処はいずれも危険な地ばかり。
詳細は、お主の地図に印をつけておこう。
この道のりは、辛く厳しいだろうが……
わが愚行も、アルジクの導きかもしれぬと思えるのだ。
お主という吟遊詩人が、成長の糧とするためのな……。
黒衣森:南部森林
……わしは確信しつつあるのだよ。
プクノ・ポキが言う「装束が選ぶ持つべき者」とは、
お主であるとな……。
わしのこの想いを、お主自身の手で証明してみせてくれ。
4つの「装束」を集めたら、わしに見せにくるのだぞ。
黒衣森:南部森林
♪時神アルジクよ 季節のうつろいを引き戻し……♪
♪かつてみた戦いを 我と この者に語りたまえ……♪
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
おお、戻ったか。
見事に4つの「装束」を集めたのだな!
やはり、お主が「持つべき者」であったか……。
お主と出会い、お主と同じ時を過ごしたことで、
わしは新たに多くを学び、そして救われた。
おかげで、数十年来できずにいた決意を固めることができた。
わしの準備が終わったら、お主にも明かそう。
それまで、鍛錬を積んでおいてくれ。
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
「装束を持つべき者」であるお主が
手に入れるべき装束は、あとひとつ。
その「衣」を、お主に託すときがやってきた。
思えば、その衣がすべての始まりだった。
黒衣森:南部森林
戦場を捨てたとき、わしは黒衣森には戻らぬと誓った。
にもかかわらず、おめおめと戻ってきたのは、
「跡継ぎ」を育てるのが目的だったのだ。
黒衣森:南部森林
おかしな話であろう?
誓いをあっさりと破ったきっかけは、
期せずして、ある物が手元に戻ったことだった。
それが、「衣」だ。
数十年前、わしが確かに捨て置いた「装束」のひとつ。
ウルダハの市場で見かけたときは驚いたものだ。
長き時を経て再会するとは……。
これこそ、アルジクの導きだろう。
償いとして、この衣にふさわしい者を育てよ……
そう言われていると直感して、買い取ったのだ。
黒衣森:南部森林
ところがどうだ。
黒衣森へ戻ったところで、わしを訪れる者は
皆、弓術の指導ばかりを求める。
プクノ・ポキに歌ってやることもせず、
わしはまた傲慢な思い違いをしたと感じ、
立ち去る支度にとりかかった。
そこに、お主が現れたのだ。
黒衣森:南部森林
衣を買い取ったわしの直感は、間違ってはいなかった。
こうして、お主と出会えたのだからな。
今振り返れば、わが身に起きたすべての出来事が、
お主と出会うためだったと思えるほど。
そして、お主に出会ったおかげで、ようやく決断できた。
仲間たちが散った地にて、わが詩歌を捧げるため……
最後の旅へ出よう、とな。
黒衣森:南部森林
わが愚行により、仲間を死に追いやって以来、
わしは死に場所を探し続けてきた。
罪に苦しみ、この罪と苦しみから逃れたい一心で、な。
しかし神は、罪から逃げることすら、
お許しになってはくれなかった。
死ぬことも、生きることもできず、絶望の底でうずくまり、
涙すら枯れたとき……自然と、わが心に旋律が響いた。
吟遊詩人の「戦歌」の力を、身をもって知った瞬間だ。
仲間を癒せる詩歌もあるかもしれぬと、期待した。
それより今日に至るまで、
わしが殺してしまった仲間たちの魂を慰める
詩歌を求めて、あらゆる地をさすらってきた……。
黒衣森:南部森林
お主に会い、ともに過ごしたことで、
ようやく、その詩歌を歌えそうな気がするのだ。
その鎮魂の詩歌を歌うべき場所は、
わしが「惨劇」を引き起こした地……クルザス中央高地。
「アドネール占星台」の西に、
惨劇の痕跡を記す、ささやかな墓碑がある。
そこへ、わしを導いてほしい。
黒衣森:南部森林
お主の詩歌が、存在が、わしに立ち向かう勇気をくれた。
ゆえに、お主にも聴いてほしかったのだ。
わしのすべてを込めた、贖罪と鎮魂の詩歌を……。
到着したら、かの地に眠る仲間たちへ、お主からも
「ニメーヤリリーの花束」をたむけてやってくれ。
すべてが終わったら、吟遊詩人の「衣」を託そう。
黒衣森:南部森林
♪時神アルジクよ 太陽と月の運びを逆行させ♪
♪かつてみた戦いを すべての憤りと嘆きを……♪
♪御心のまま 我とこの者に 語りたまえ……♪
クルザス中央高地
しまった、囲まれたかっ!
どうやら、まっとうなイクサル族じゃなさそうだ。
クルザス中央高地
死ぬな、[player]!!
もう、わしのせいで、大切な人を失いたくない!
クルザス中央高地
くっ、やはり撃てぬ……。

またしても、わしのせいで大切な命を消してしまうのか……。

中央高地の惨劇と、同じ無念を味わいたくはない……。

強弓のジェアンテル

クルザス中央高地
せめて……できることで最善を尽くそう。

[player]よ!
わしのそばに来るのだっ!

わしの失態で、これ以上、誰かの命を奪うわけにはいかぬ!
せめて全力で歌おう……大切な、お主を守るために……!

強弓のジェアンテル

クルザス中央高地
これで、ようやくわしも楽になれるな……。

強弓のジェアンテル

クルザス中央高地
[player]……!
耐えろ、倒れるな……わが歌を聴き、力となすのだっ!
クルザス中央高地
再びここに立つ日など、二度とこないかと思っていた……。
ずいぶんと長いこと、仲間たちを待たせてしまった……。
クルザス中央高地
ありがとう、お主のおかげだ。
さあ、わが命を込めた鎮魂の詩歌を、今こそ歌おう……。
クルザス中央高地
わしが……弓を……?
なんということだ……!
クルザス中央高地
お主が、弓を撃たせてくれたのだ……。
お主の歌声……行動……いや、存在そのものが……
わが魂を癒してくれていたのだな……。
クルザス中央高地
わしを、お主へ導いてくれた吟遊詩人の「衣」だ。
これをまとい、これからも多くの人を勇気づけてほしい。
頑固な老いぼれでも、まだ変われるのだね。
生きてさえいれば……な。
クルザス中央高地
散った仲間に気兼ねして、死んだように生きてきたが……
やめだ。これからは、散った仲間の分まで全力で生きる。
わしは再び弓を持ち、神勇隊に協力しよう。
今を生きる者のために……。
これぞ、仲間にとって最大の鎮魂……。
クルザス中央高地
新たな旋律が響いたか。
わしが教えることは何もない……むしろ、教えられたのだ。
聴いてくれ……仲間、いや、すべての命へ捧げる賛歌を。
クルザス中央高地
♪時神アルジクよ♪
♪時の流れを逆流させて すべての喜びを♪
♪御心のまま 我とこの者に 語りたまえ……♪
♪散った同朋へ 今を生きる あらゆる命へ♪
♪我らが歌うために……♪
クルザス中央高地
[ 22.8 , 29.1 ]
[player]よ。
こんな老いぼれに、長らく付き合ってくれて、ありがとう。
お主が奏でる「戦歌」は、多くの人を奮い立たせる。
これからも、多くの人に希望を与えてくれ。
……では、また会おう。
黒衣森:南部森林
[ 21.8 , 21.3 ]
やあ、会いに来てくれたのだな?
わしも、お主が奏でる「戦歌」を、
聞きたいと思っていたところだ。
黒衣森:南部森林
お主の活躍の噂が広まるにつれ、
「戦歌」に着目する若者が増えておるところだ。
今では神勇隊の若者たちに、弓術のみならず、
「戦歌」のなんたるかを教える日々を送っておるよ。