えおろーぐ

……不浄な、不浄な、気配だ！
ああ、まったくなんと愚かな行為なのだ！
お主、手を貸してくれぬだろうか？
場所は、場所は、「クロムレック」。
哀れな「ブンド・トーテム」を4つ、破壊してほしい。
よろしく、よろしく、頼む。

……不浄な、不浄な、気配は消え去った。
哀れなトーテム像を破壊してくれたか。
感謝する、ヒトよ。
偉大な、偉大な、先祖を称えるトーテム像を、
まじないをかけて、戦に用いるなどしてはならんこと！
雨雲を消し飛ばすに値するほど愚かな行為だ！
どうか、どうか、ヒトよ。
お主も、先祖をないがしろにする行為は慎んでほしい。

……なんと、なんと、それは大変だ！
この「パラナの妖薬」を、飲ませてやっておくれ！
よろしく、よろしく、頼む！

……なるほど、なるほど、了解した。
すぐにサヌワを向かわせて、救出するとしよう。
後は任されよ……お主に、大地がくれる恵みのごとき感謝を。

いやはや、いやはや……。
今回こそ、まともなものであろうな？
何せお主はもう、8回目の儀式になるのだぞ……。
……むむむ、これは「ツィナハレのクチバシ」か！
まさか、お主が「ツィナハレ」を倒したというのか？
嘘を言え、狩りどころか、イモの皮さえ剥けぬだろうに！
おおかた、優秀な兄者の手を借りたのだろう。
オキテを破ったらどうなるか、わかっておるな！？

ぐぬぬ……減らず口だけは一人前だ……。
よし、オキテを破っていないことは認めてやろう。
だが、儀式の通過とは認められぬ……やり直しだ！

はぁ……。
グヌバヌのやつ、大丈夫だろうか……。

なんだ、なんだ、いったい何のつもりなのだ？

なんと、なんと、不思議な動き！
浮島に咲く珍しき花ほどに、目を引き付けてやまぬ踊りだ！
もっと披露してはくれぬか！？

先ほどの踊りをまた見せてくれ、さぁ！

違う、違う、先ほどの踊りが見たいのだ！

おぉ、おぉ！
これぞヒトの踊りというわけか！
いやはや、なかなかのものではないか……！
我々は踊りを愛している。
そして、踊りには踊りで返すのが礼儀である。
さあ、さあ、私の踊りもなかなかだぞ。
隅から隅まで、ずずいっと見るがいい…………ハッ！
ハッ、フン、ホッ！
どうだ、どうだ、照りつける昼の陽のように情熱的であろう？
ああ、久々の踊りは熱くなるな！
それに比べて、グヌバヌの踊りときたら……フンッ！
2度目の儀式で見せられたが、まったく酷いものであった。
……そういえば、奴はどこへ行ったのだ？

ああ、久々に思い切り踊って、スッキリしたぞ。
……そういえば、グヌバヌはどこへ行ったのだ？

グヌバヌめ、またやって来たか。
今度こそ、まともなものであろうな……？

ふーむ、まるまる太った地野菜か。
悪くはない、悪くはないが……何か、おかしい気がするぞ。

……そうだ、今は地野菜の旬ではない！
こんなまるまる太った地野菜が、採れるはずがないだろう！
また嘘をつくだなんて、今度こそ失格だ！

……待て、待て、グヌバヌよ。
お主がなぜ、私のへそくり地野菜を知っているのだ！？

ま、待つのだ、グヌバヌよ！
……妻に黙っているのであれば、失格は取り消そう。
ほかの「価値のある品」を持ってくるがよい。

これは、これは、グヌバヌよ。
……何も持っていないようだが、何を献上すると言うのだ？

むむむ……この、馬鹿もんッ！
形がない「心」なぞ、どうやって献上するのだ！？
そんなものは、認められん！！

はぁ……口ばかりが沸き立つ雲のごとき、グヌバヌよ……。
確かに、お主の言うとおりではあるが……
もう、次が本当に最後だからな。

グヌバヌよ、また来たか……。
先に言ったとおり、今回が最後の機会たぞ。
今度こそ、「価値ある品」を持ってきたのであろうな？

おぉ、おぉ、グヌバヌよ……！
これは、実に驚くべきシロモノだ……。
魔法で操るトーテムよりも、硬くて、強そうではないか！
そうか、これは言い伝えに聞く「伝説の黒き悪魔」だな！？
それを従えるとは、畏れに羽根も開かんばかりの偉業！
グヌバヌよ、儀式は通過……合格だ！
その偉業を讃え、お主のことをこう呼ぼう……。
「黒き悪魔を従えしグヌバヌ」と！

グヌバヌは変わらぬなぁ……。
お主、儀式の合格を、「グナバヌ」に報告してくれるか？
兄として、誰よりも心配していたからな……。

どうした、どうした？
モーグリ族……それは虫のような生き物か？
はて、そのような虫は聞いたこともないぞ？

モーグリ族？
それは、それは、虫のような生き物か？
はて、そのような虫は聞いたこともないぞ？