西ラノシア
フスィーッ……来たかノォヴ。
敵地にひとり、ノコノコとやってくるとは、
オマエも焼きが回ったか、ヒレ萎えの老いぼれめ。
敵地にひとり、ノコノコとやってくるとは、
オマエも焼きが回ったか、ヒレ萎えの老いぼれめ。
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西ラノシア
フスィーッ……。
オマエに、その名を呼ばれる筋合いはない!
俺のことは「紅珊瑚の海魔」と呼べ!
その名を聞けば誰もが戦慄する「珊瑚の銛」の頭目。
それが俺の名だ……フスィーッ!
オマエに、その名を呼ばれる筋合いはない!
俺のことは「紅珊瑚の海魔」と呼べ!
その名を聞けば誰もが戦慄する「珊瑚の銛」の頭目。
それが俺の名だ……フスィーッ!
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西ラノシア
フスィーッ……。
フ、フフフフフ……。
フハハハハハハ! フスィーッ! フスィーッ!
オマエの口から、そんな言葉がでるとは……!
すっかりフヌけたようだな、ヒレ萎えめ!
かつてのオマエは、強く畏れられていたはずだ!
サメの牙より鋭く、エイの毒針より危険で、海蛇よりも獰猛!
蒼茫洋を震えあがらせた豪胆なる戦士!
その名も「紅珊瑚の海魔」のノォヴ!
フスィーッ! とりもなおさず、オマエのことだ!
忘れたとは言わせねぇ!
フ、フフフフフ……。
フハハハハハハ! フスィーッ! フスィーッ!
オマエの口から、そんな言葉がでるとは……!
すっかりフヌけたようだな、ヒレ萎えめ!
かつてのオマエは、強く畏れられていたはずだ!
サメの牙より鋭く、エイの毒針より危険で、海蛇よりも獰猛!
蒼茫洋を震えあがらせた豪胆なる戦士!
その名も「紅珊瑚の海魔」のノォヴ!
フスィーッ! とりもなおさず、オマエのことだ!
忘れたとは言わせねぇ!
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西ラノシア
フスィーッ! だから、この俺が継いでやろうというのだっ!
「珊瑚の銛」を、ヒレナシどもの血で赤く染め、
ヤツらが隠れ棲む大地に突き刺してやる!
そう、産卵地がなければ、奪い取ればいいだけだ!
憎きヒレナシどもの血を吸った地にこそ、
逞しい子が育つというものだ!
「珊瑚の銛」を、ヒレナシどもの血で赤く染め、
ヤツらが隠れ棲む大地に突き刺してやる!
そう、産卵地がなければ、奪い取ればいいだけだ!
憎きヒレナシどもの血を吸った地にこそ、
逞しい子が育つというものだ!
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西ラノシア
海の藻屑になるのはオマエの方だ! フスィーッ!
生きて帰すと思ったか、裏切り者め!
フスィーッ! かかれっ!
背ビレをもぎとって、ウロコを全部剥いじまえっ!
生きて帰すと思ったか、裏切り者め!
フスィーッ! かかれっ!
背ビレをもぎとって、ウロコを全部剥いじまえっ!
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西ラノシア
フスィーッ!
……チッ、ヒレ萎えどもが!!
……チッ、ヒレ萎えどもが!!
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西ラノシア
フスィーッ……憶えておけ、ノォヴ!
俺は必ず、オマエを超える戦士になってみせる!
「紅珊瑚の海魔」の名は、俺にこそ相応しいのだっ!
俺は必ず、オマエを超える戦士になってみせる!
「紅珊瑚の海魔」の名は、俺にこそ相応しいのだっ!
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西ラノシア
フスィーッ……。
やはりオマエを倒し、乗り越えなければ、
真の「紅珊瑚の海魔」とは、なれんようだな……
やはりオマエを倒し、乗り越えなければ、
真の「紅珊瑚の海魔」とは、なれんようだな……
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西ラノシア
フスィーッ! 何を恐れている?
全盛期の「紅珊瑚の海魔」の所業に比べれば、
稚魚の遊びのようなものさ!
フスィーッ! 覚悟しな、ヒレ萎えめ!
オマエの腕が鈍ってないか、この俺が確かめてやるっ!
全盛期の「紅珊瑚の海魔」の所業に比べれば、
稚魚の遊びのようなものさ!
フスィーッ! 覚悟しな、ヒレ萎えめ!
オマエの腕が鈍ってないか、この俺が確かめてやるっ!
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西ラノシア
ぐ、ぐはっ……!
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西ラノシア
フ、フスィーッ……く、おのれ……
哀れみなど……っ……!
殺せ! 殺せぇ!!
哀れみなど……っ……!
殺せ! 殺せぇ!!
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西ラノシア
フ、フスィーッ……
俺は……アンタを……
親父だなんて……思ったことは……っ……!
フ、フスィーッ……何故だ……何故……?
アンタは……「紅珊瑚の海魔」の名を捨てちまった?
そして何故、ヒトへの復讐をしてくれなかったんだ!?
俺は……アンタを……
親父だなんて……思ったことは……っ……!
フ、フスィーッ……何故だ……何故……?
アンタは……「紅珊瑚の海魔」の名を捨てちまった?
そして何故、ヒトへの復讐をしてくれなかったんだ!?
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西ラノシア
フスィーッ……
だからこそ……だからこそ……
俺は……強くなりたかったんだ……誰よりも……!
兄弟たちを殺したヒレナシどもに復讐するため……!
誰にも負けぬ、圧倒的な武力と畏怖……!
かつて「紅珊瑚の海魔」と呼ばれた……アンタのような……!
だからこそ……だからこそ……
俺は……強くなりたかったんだ……誰よりも……!
兄弟たちを殺したヒレナシどもに復讐するため……!
誰にも負けぬ、圧倒的な武力と畏怖……!
かつて「紅珊瑚の海魔」と呼ばれた……アンタのような……!
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西ラノシア
お、親父…………。
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西ラノシア
フスィーッ……抜錨し……取舵をとれ。
近場のヒレナシの港へ向かう。
それと小舟を一艘、用意しろ……人質を解放するぞ……!
近場のヒレナシの港へ向かう。
それと小舟を一艘、用意しろ……人質を解放するぞ……!
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