えおろーぐ

恋と釣りって、似とるんぢやよなぁ……。
魚も女の子も、うまく釣りあげるには、
いろいろなテクニックが必要なんぢやもの。
長年やって釣りは極めたんぢやが、
女の子をモノにするかけひきは
なかなか上手くいかんものぢやな。

ほうほう、活きのいい「ロミンサンアンチョビ」ぢや。
こりゃ、なかなか将来有望そうぢやのう。
その調子で精進するんぢやぞい。

新人に「ロミンサンアンチョビ」を釣らせたと聞いての、
ちょっぴり、おすそ分けしてもらいに来たんぢや。
「ロミンサンアンチョビ」のペーストは、酒によく合うでの。

また帳簿の数字が合わなくなってもいいんなら、
仕事しないこともないんぢやが？

あとは、どんどん釣ることぢやな。
どんな場所で、どんな魚が釣れるのか……
失敗した分だけ成長できる、レンアイと一緒ぢやな。

励んでおるようぢやな。
ワシも若い頃は、お魚さんとの真剣勝負に
打ち込んだもんぢや。

ひどい言い草ぢや……ギルドマスターはワシなのに。

ううっ、シシプちゃんが年寄りに厳しいのぢや。
若い頃に、七つの海を渡り歩いて釣りまくったワシに、
さらに働けと追い打ちをかけるんぢや。

ほお～、こいつは見事ぢや！
脂もたっぷり乗ってるし、
焼いて「グリルドトラウト」にしたら美味そうぢやよ！

シシプちゃん、案外けちんぼぢやの。

あ？　わしにお魚さんについて聞きたいぢやと？
……なんぢや、あんまり驚かせんでくれ。
てっきり、シシプちゃんからの刺客かと。
シシプちゃんのソルトコッドパフを、
小腹が空いたもんで、つい食べてしまったのぢや。
いつバレるかビクビク……って、それはどうでもよい。
ともかく、そのギラギラお魚の情報ぢやな？
おそらく「リムレーンズダガー」ぢやろう。
「ぴょんぴょん」しよるお魚さんは、少ないでの。
「ぎんいろ、ギラギラ」という色合いも、
まさしく「リムレーンズダガー」の特徴ぢや。
リムサ・ロミンサでは、食用にしないんぢやが、
南洋諸島のほうぢや、ダシをとったり、
卵を食べたりするんぢやと。
その「リムレーンズダガー」は穴場の釣り場である、
西ラノシアの「ブルワーズ灯台」におるのぢやが……
スゴ腕の証、「ガルアイ」を持つチミなら釣れるハズぢや！
それと、「リムレーンズダガー」は好奇心旺盛な魚でな。
ウネウネした「ラットの尾」なんかに興味を示すんぢや。
さ、がんばって5匹くらい釣って、あいつに届けちゃれ。

それは泥抜きをちゃんとせんからぢやよ。
肉は白身で淡白な味わい、これがまた悪くない。
煮つけたりすると、絶品なんぢや。

わっはっは、ワシは神出鬼没でな？
どこにでもいて、どこにもいないんぢや。

ゴブリン族が月夜に見た魚……ぢやと？
ふむ、今ノリにノッてる[player]クンにも
わからない事は、あるというわけぢやな？
わはは、すまんすまん！
今のはちょっと、意地悪ぢやったよ。
ちゃんと相談に乗るぞい、月夜に釣れる魚の話ぢやな？
「月夜」と、目撃場所の「東ラノシア」……
このふたつのヒントから導き出される答えは、ひとつぢや。
「フルムーンサーディン」……
成長段階に応じて、泳ぐ場所を変える回遊魚ぢやよ。
食べ頃に成長した「フルムーンサーディン」は、
この島と大陸を隔てる、メルトール海峡に来るのぢや。
特に夜になると海流に乗って、
陸に近い沿岸部にまで寄ってくるのぢやよ。
その様子を、ゴブリン族が見かけたのぢやろう。
つまり、東ラノシアの「コスタ・デル・ソル」付近で、
18時から翌日6時までの「夜間」が狙い目になる。
釣り餌は「スプーンワーム」がオススメぢや！
さあ、知恵は貸してやったぞい。
あとは[player]クンの腕次第ぢや。
10匹も釣っていけば、ゴブリン族も文句を言うまいよ！

いかにも、ワシが漁師ギルドのワワラゴぢやが……
恋のお相手を釣りあげる、手ほどきをご希望かの？
……なに、ワシに手紙とな？

……おお、ロロジャルからの手紙ぢやな！
こやつは養殖に必要な「隠し玉」を商う、ウルダハの商人での。
網倉自慢の生け簀も、そのおかげで成功したんぢや。
霊災以後、連絡が途絶えて心配してたんぢやが……
無事なようでよかった、よかった。
ふむ、この手紙は、珍しいお魚さんの注文書ぢやな。
あやつめ、ワシに注文とは、商売がずいぶん苦しいとみえる。
……ことのついでぢや、チミも手伝ってもらえんかな。
取引の場所を書いたこの手紙を、「ロロジャル」に届けてくれ。
あやつなら、今ごろ「フェリードッグ」に着いてるぢやろう。

ロロジャルは「キャンドルキープ埠頭」に向かったのぢやな。
そろそろ、ワシも行くとするぞい。

おや、チミか。
ロロジャルの荷箱なら、そこにおくといいぞい。
こやつは、お魚さんと対峙中なのぢや。

はぁ～輝かしい、相変わらずまぶしいのう。
お魚さんのウロコのようにキラキラぢや！
生け簀のお魚さんも、元気になるほどキラキラぢや！！

いいや、「隠し玉」だけでは、
世にも珍しいピチピチのお魚さんは譲れんぞい！
……代金の不足分は、自力で穴埋めするのぢや。

釣れないのは……
チミの頭の中が、お金儲けの企みでいっぱいだからぢや。
無心でお魚さんと向き合あえば、爆釣間違いなしぢや！
……いつまでも待ってられないので、条件をつけるぞい。
配達士クンに、ここでよく釣れるお魚さんを調達してもらう。
それまでにロロジャルの釣果がないなら、取引は不成立ぢや！

いやなら、必死でお魚さんを釣ってみせるのぢや。
さあさあ、お魚さんのキモチになってみるのぢや！
……というわけじゃ、配達士クン。
「ロミンサンアンチョビ」を調達してきてくれんか。
自分で釣るもよし、お店で買ってもよしぢや、よろしくの！

おお、配達士クン。
「ロミンサンアンチョビ」を用意できたかの？

……ロロジャルよ、配達士クンのお魚が届いたぞい！
とうとう、お魚さんを釣り上げられずぢまいぢやったな。
残念ぢやが、取引はなしぢや！！

ロロジャルよ、本当にそうかのう？
もう一度、この海のように広い視野で考えてみるのぢや。
……たとえばチミは、何を思いながら釣りをしてたんぢや？

はっはっはっ、お魚さんを釣れなかったのは、
頭の中から、完全にお金儲けの企みを捨てきれなかったからぢや。
でも、釣りを楽しめたなら……イイ線いってたってことぢやな。

いかにも、世にも珍しい、汽水域に進出したナマズさんぢや。
チミはよく頑張ったから、ご褒美にこのお魚さんをあげよう。
売るなり、食うなり、好きにするといいぞい……。

ああ、「隠し玉」ならもう十分にあるから、いらないのぢや。
せいぜい、商売を無心でがんばるのぢやよ……
……さっきの釣りの時のようにな。
それでもダメだったら、いつでも漁師ギルドに来るといいぞい。
お魚さんのキモチになれば……お金の心配なぞ、なくなるからの。