えおろーぐ

こんな辺境の猟師村に、客人とは珍しい……。
おや、その懐かしい顔は、イゼル嬢ちゃんじゃないか！

そりゃあもちろん、イゼルとその友なら歓迎さ。
だが、「チョコボの森」を出るのは、正直オススメできないぞ。
ここのところ、ドラゴン族が妙に殺気立ってるからな。

なんだ坊主、イゼルの連れだっていうのに、
そんな事も知らんのか？
この森は、巨大な「七天樹」が林立しているからな。
その樹冠に覆われて、空から地上が見えないんだ。
お陰で、ドラゴン族はここを狩場にはしないし、
チョコボをはじめとする野生生物も安心して暮らせる。
俺たち狩人も、空に気を配らず狩りができるってワケだな。

それに、ドラゴン族以外にも、気になることがある……。
まあ、イゼルのことだから、言っても聞かんのだろうが、
西に向かうなら慎重になるこった。

気になることってのはほかでもない、「グナース族」のことだ。
二本足で歩く、蟻だか蟹だかって格好の獣人で、
西の岩場に棲んでいるんだがな……。
これまでは、ドラゴン族を恐れて、
猟以外では決して縄張りを離れなかったんだ。
ところが最近、急に活発になりやがった。
そればかりか、無謀にもドラゴン族のねぐらにまで、
ちょっかいを出してるようじゃないか。
偶然に出会ったウチの若いモンが、
グナース族に槍だか鉄砲だかで、追い回されてもいる。
森を出て西へ向かうつもりなら、用心するこったな。

おや、もう戻ったのかい？
……なに、グナース族の信仰が知りたいだぁ？

な、なんだと……グナース族が蛮神を召喚しただと！？
ついに、この地にまで蛮神が……。
……連中の詳しい文化については、ほとんどお手上げなんだ。
だが、北西に棲む、はみだし者のグナース族となら、
時折、物々交換をする程度には交流がある……。
手土産でも用意すれば、何か情報を聞けるかもしれんぞ。

そうさな……「人喰い妖花の蜜」に「七天樹の実」……。
それに「幼体ナンカの肉」といったところか。

じゃあ、お前さんは「幼体ナンカの肉」だな。
川沿いにいる「リバー・ナンカ」を狩って、
柔らかな肉を3体ぶん集めろ。
いつも物々交換するときに、手土産を置く取引場所がある。
地図に印をつけてやるから、
そこに土産をまとめて置くといい。

お前さんは「幼体ナンカの肉」だな。
川沿いにいる「リバー・ナンカ」を狩って、
柔らかな肉を3体ぶん集めろ。
いつも物々交換するときに、手土産を置く取引場所がある。
地図に印をつけてやるから、
そこに土産をまとめて置くといい。

ここでできる仕事を探しているのか？
ふーむ、そうだな……。
チョコボの森の中には、テイルフェザー以外に、
猟師たちが滞在するためのキャンプ地が、3ヶ所あるんだ。
そこを巡回して、狩りの状況を確認してきてくれないか？
今、狩りに出ているのは、
「レオニュルフ」、「ゲナレ」、それに「エムベル」だったな。
こいつら3人に話を聞いてくれりゃあいい。頼んだぞ。

……なるほどな。
大小違いはあるが、それぞれ問題を抱えてるか。
まったく、あいつらはすぐに報告をサボりやがる。
俺はチョコボを回収できるよう準備する。
もし手が空いたら、あいつらの手助けを頼みたい。
腕利きの冒険者の手伝いなら、いつでも歓迎だからな。

急ぎ頼みたい仕事があるんだが、やってみる気はないか？
この辺りの樹木に、スラッグが棲み着いてるもんで、
その駆除を頼みたいんだ。
奴らは木を蝕み、森を弱らせてしまう。
仲間にも頼んでいるが、なにぶん人手不足でな。
ここから南に行った付近が手薄なんだ。
樹木の根元に、この「香り立つ濁水」を撒けば、
「ドラヴァニア・スラッグ」が姿を見せるはずだからよ。

おお、戻ってきたか。
放っておいたら森が弱ってしまうからな、本当に助かった。
この辺りにチョコボを含めた獣が多いのは、
樹冠によって、上空のドラゴン族から守られているせいさ。
だからこそ、森を守るのも、大切な仕事ってわけだ。
……ところで、例の濁水で汚れたなら、手をよく洗っとけよ？
なにせあれはチョコボの……いや、気にするな。
ハハハハハ！

……ヒュードの好きなものだって？
うーん……墓参り、かな？

殺す気はないが、タダで許すわけにはいかない。
こっちは、大事なギサールの野菜をたくさん食われてるんだ。
埋め合わせをしてもらわないとな……。
そうだな……スモーキングウェイストで、
メリアエの若枝を、いくつか取ってきてくれたら、
許してやってもいいぜ。

悪いがお前さん、そいつの身元引受人になるつもりなら、
一緒に行って、逃げ出さんよう見張ってくれんか？
俺は、いつもの場所で待ってるからよ。

「スモーキングウェイスト」へ行って、
あの「ナナシ」とかいうグナース族を見張っといてくれ。

まさか、こんなに取ってきてくれるとはな。
メリアエの若枝は、軽くて適度にしなるから、
狙いどおりに射ることができる、品質のいい矢が作れるのさ。
だが、スモーキングウェイストは、
ドラゴン族がいるし、お前さんらグナース族の縄張りだから、
容易には手に入らない……助かったぜ、ありがとよ。

ああ、そうだ。
お前さんのおかげで、しばらくは矢の材料には困らんな。

意外と正直なヤツだな……気に入ったぞ。
過程はともかく、結果としてたくさんの枝が手に入ったんだ。
報酬として、ギサールの野菜をいくつか持っていくといい。

俺たちは、猟師の掟を破らない限り、誰でも歓迎さ。
この腕利きの冒険者は、あちこちを旅する流れ者だが、
ウチらの依頼を何度も引き受けてもらってる。

願ったり叶ったりだ、依頼したいことは山ほどあるからな。
報酬は、ギサールの野菜だけじゃない。
望むなら、猟で得た獲物の肉を分けてやってもいい。

奴さん、張り切ってたな。
グナース族とは、時折、物々交換してきたが、
これから定期的に取引できれば、いろいろと助かるぜ。

どうしたってんだよ、ウデキキ！
しっかりしろよ！

別に、お前さんのために来たわけじゃないぜ……。
ここの冒険者ギルドがなくなると、矢が不足することになって、
テイルフェザーにとっても、痛手なんでね。

まったく、手痛くやられちまったぜ……。
これが、狙っていたグランチョコボの仕業だっていうんだから、
テイルフェザーの猟師としちゃあ、笑えない話さ。
……だがな、こっちにも意地ってもんがある。
絶対にヤツを捕まえてやるつもりさ……。
そこで、お前さんにも手伝ってもらいたいんだ。
近くのキャンプに出張っている「レオニュルフ」と「ゲナレ」、
それと「エムベル」から、「グランチョコボ」について、
情報を聞いてきてくれないか？

近くのキャンプに出張っている「レオニュルフ」と「ゲナレ」、
それから「エムベル」から、「グランチョコボ」について、
情報を聞いてきてくれないか？

……なるほどな、想像以上にやっかいな相手のようだ。
こっちでも調べてみたが、仕掛けた罠が踏み抜かれて、
壊されていたんだ。
こりゃ、俺たち猟師への怒りと、
挑発の意味があるのかもしれん……。
強いだけじゃなくて、知恵も回る相手らしいからな。

グランチョコボは、俺たちに敵意を持っている……。
仮に捕獲したとしても、騎乗用に飼いならすのは無理だろう。
それに人を意図的に襲っている以上、駆除するしかないな。
そういう訳だ、引き続き協力を頼みたい。
まずは、ウチの猟師といっしょに、奴の足取りを追ってくれ。

なに、奴が現れたか！
追跡を頼む！　くれぐれも気をつけろよ！

早急に討伐準備を進めないとな……！

……なんと、準備している間に無事終わったと！？
恐れいったよ、本当に感謝する。
チョコボは賢い生き物だからな、
人を襲うようになっては駆除するしかない……。
辛い仕事を任せた形になって悪かったな。

まったく、面白くない話だ……怒りたくもなるさ。
せっかく獲ったチョコボを、横取りされてるんだからな！
あの熊を懲らしめてくれるってなら、喜んで依頼するよ。
奴は警戒心が強いが、この「チョコボのモモ肉」を仕掛けて、
離れたところから様子をみていれば、きっと現れるはずさ。
それじゃ、よろしく頼むぜ。

おお、やってくれたのか！？
しかし、あいつを易々倒すとは流石だな。
これで今後は横取りされることもないだろう、ありがとな！

おや、誰かと思えば……。
なになに、見てほしいものがあるだと？

……ふむ、俺は見たことない。
そういえば、仲間の猟師が、
「凄腕のヒューラン族」の流れ者を見たといっていたな。
なんでも、豪快な技を使って、
襲いかかってきたバンダースナッチを返り討ちにしたとか。
この人相書きの男かどうかはわからんがね。

そういえば、仲間の猟師が、
「凄腕のヒューラン族」の流れ者を見たといっていたな。
なんでも、豪快な技を使って、
襲いかかってきたバンダースナッチを返り討ちにしたとか。
人相書きの男かどうかはわからんがね。

おう、どうしたんだ？
またグナース族がらみで問題でも抱えてるのか？
そうか、過去の記憶を辿る旅を……。
なんだか思い出しちまうな、イゼルのことをよ……。
5年前、森の外で倒れてるあいつを見つけた時は、驚いたもんさ。
連れ帰って介抱し、目覚めたまでは良かったんだが、
しばらくは、黙って空ばかりを見つめていてな。
家族を失った悲しみは、簡単には癒えはしなかったが、
それでも年月が流れるにつれ、笑顔を見せるようになったんだ。
だが、数年経ったある日、
「やらなければならない事がある」と言い出して、
突然、テイルフェザーを去ってな……。
その後、しばらくして「氷の巫女」の噂を聞くようになった。
今にして思えば、悲しみの中で、じっと静かに人と竜の関係を、
考え続けていたんだろうな……。
彼女が選んだ道が正しかったのかどうか、俺にはわからん。
ただ、イゼルの想いは、お前さんに受け継がれている。
俺は勝手に、そう信じているんだ。

す、すまねぇな……急に湿っぽくなってよ。
お前さんの旅路を、いつまでも足止めするわけにもいかん。
何だったら、グナース族の連中に会っていったらどうだ？
「人喰い妖花の蜜」に「七天樹の実」……
それから「幼体ナンカの肉」を手土産にすれば十分だろう。
…………冗談だ、冗談。
連中と交流してきたお前さんなら、
手土産なんかなくても、歓迎してくれることだろうよ！

ところでお前たち、あのとき、
どうやって「七天樹の実」を採ったんだ？
高いところになる実だから、結構、苦労しただろう？