えおろーぐ

あっハイ、僕が「零組」のヘディンです……。
どど、どうも……ハイ。
せ、先生から……
「水属性を土属性に変換する偏属性クリスタル」を、
お探しになっていると聞きました……ハイ。
僕の計算によると、大食いスプリガン「ゴギー」が、
その偏属性クリスタルを持っているはずです……ハイ。
霊災時、巨大な偏属性クリスタルが、
白狼門の先「枯骨の森」に発生したのです、ハイ。
ただ、ゴギーがほとんど食べてしまったようです、ハイ。
偏属性クリスタルの残りも、ゴギーが抱えています。
で、でも、クリスタルを食べて精がついたようで、
素早く凶暴、誰にも捕まえられませんです、ハイ……。
ゴギーは、弱いスプリガンたちを迫害しているらしく、
「スプリガンの巣窟」を追い出されたスプリガンたちは、
ほうぼうで、はぐれスプリガンになっているとか……。
「シルフの仮宿」に、はぐれスプリガンの目撃談があります。
そいつがゴギーの弱点を知っているかもしれませんです……。
シルフ族の「コムシオ」に聞くと良いと思うです、ハイ。

わわわ！　もう帰ってきたんですか……！？
もしや「偏属性クリスタル」を……？

わ、わわわわ……ハイ！
素晴らしい、本当に手に入れてきたのですね！
う、うわぁ……。
……なんかこれ、スプリガンの体液で、
ぬっちょぬちょじゃないですか……。
あ、でもこれが「絶霊体」のかわりになって、
エーテルの干渉から偏属性クリスタルを
保護していたようですね。
……どれどれ。
やりましたです、ハイ！
これはまさに「水属性を土属性に換えるクリスタル」です！
僕たち「零組」の後学のため、少しばかり分けて……。
い、いえいえ、冗談ですよ……ハイ。

……お、おっと失礼しました。
偏属性クリスタルをお返しいたします、ハイ。
先生から話は伺っております、ハイ。
せ、先生がお世話になったというマルケズさんなら、
グリダニア・ランディングにいらっしゃいます……。
……あ、貴女みたいな冒険者が、
「偏属性クリスタル」を収集するなんて、
き、きっと大変な事情があるのでしょう。
……わ、私は研究者。理由は聞きません。
零組一同、皆様のご武運を祈っています……ハイ。

ランベルタン先生が発表した「属性転移理論」を元に、
偏属性クリスタルの属性変換効率を計算すると、
極性の干渉による揺らぎ現象の……あ。
……あ、ど、どうも……。
偏属性クリスタルは、うまく活用できましたか……？

わわわ、こんなところで再会するなんて！
僕の頭脳をもってしても、予測できませんでしたよ、ハイ。

……どうやら、先生は研究会の開催日を間違われたあげく、
僕たち「零組」がサボったと思い込んで、
落ち込んでしまわれたようですね、ハイ。

エーテルの謎を次々と解き明かされる先生の姿に、
得意なエーテル学だけに没頭していてもいいんだと、
僕らは、ずいぶんと勇気づけられたものです、ハイ。

偏属性クリスタル！！

現在、先生が取り組んでいる研究は、
「偏属性クリスタル」を大量に要するそうです。
僕らの粋な計らいに、先生は必ずお喜びになりますよ、ハイ。

……ご苦労さまでした！
あなたなら成功は確実だと思っていましたが、
予測よりも戻りが早かったです、さすがです、ハイ！！

ラ、ランベルタン先生！？

……どうやら思い出されたようですね。
先生は、研究以外のことを失念されがちですが……
ひとつだけ忘れないでいただきたいことがあります、ハイ。

先生とお会いできる研究会の日付を、
「零組」は、決して忘れないってことを！

エーテル学の発展のためには、
先生と離れ離れで研究するしかありませんが……
離れていても、研究を思う心はひとつですよね……ハイ。