えおろーぐ

見苦しいぞ、アンスレム！
貴様が、いくらゴネ倒したトコロで、
ミコッテ族の魅力は覆らん！

ほう……お前が立会人を引き受けてくれる者か。
ワレの名は、ファイブラス。
ミコッテ族の魅力を語らせたら、右に出る者はいない！
立会人よ……これまでワレらは、
キャンドルキープ埠頭で、何度もコブシを突き合わせてきた。
だが、毎度のように、周りの連中に止められて結論は出ずじまい。
だから、今回は殴り合いはなしだ……。
「果たし状」に記したとおり、討論で決着をつける！
……そこで、立会人に公正な審判役を託したい。
……先攻は、ワレだ！
ワレを、ミコッテ族の魅力に開眼させた者を紹介しよう。
階下のブルワークホールへ移動するぞ、ついてこい！！

さあ、立会人よ、じっくりと見てくれ！
ミコッテ族の魅力を存分に体現している、双子のン姉妹だっ！
思い起こせば、霊災の直後……
遭難して都市に近い浜に打ち上げられた時、
ワレを呼び覚ましてくれたのが、ン姉妹だった！
……目覚めたワレの視界に飛び込んできた
美しい瞳と姿は……まさに天女！！
死んだ魂が向かう七天に、召されたかと思ったほどだ！
以来、都市に戻るたびに密かに、ここを訪れているが、
そのたびに、彼女たちはワレに声をかけてくれるのだ！
そう……ミコッテ族は、内面までも天女！！
さあ、立会人よ……ン・デリカ嬢に話しかけてくれ。
ミコッテ族の魅力を、存分に体感するがいい！

立会人よ……
ン姉妹と話してみて、天女なミコッテ族の魅力を、
思い知ることができただろ？
……ワ、ワレが要注意人物として警戒されてるだと！？
ふたりのほうから声をかけてくれていたのは……
職務質問だったというのか！？

だ……黙れ！
真実を見る目がなくても、職務への使命感の強さは美しい！
そう、ミコッテ族こそ正義！！

ミコッテ族こそ正義……だが……。
あのララフェル族からは、ン姉妹にも似た使命感の強さ……
そして、気高さを感じる……。

小さいのに、貫録がある……。
ミコッテ族が天女なら、ララフェル族は妖精か……？

……さあ立会人よ、そろそろ最終判定といこう。
ここはララフェル族が近く、不公平だから……
船着場にでも場所を移そう。

いよいよ、長年の戦いに決着がつくのだな……。
まあ、ミコッテ族の勝利は確実だがな。

立会人よ……ミコッテ族とララフェル族……
どちらの魅力が勝るか……公正な判定を頼む！

リムサ・ロミンサ三大海賊……
「紅血聖女団」の頭領ローズウェン！？

……ワレはミコッテ族よりも、
魅力的な存在と出会ってしまった……。
あの方は、海を照らす太陽のごとく、強く輝いている！

……むう、事情は察したぜ。
ワレらのような元海賊の船乗り風情では……
あらゆる点で、カルヴァランさんの足元にも及ばない。

やれやれ……。
せっかくミコッテ族の魅力を上回る存在を見つけたと思ったが……
しょせんは、かなわぬ想いか。

何を言う、ミコッテ族こそが正義！
……やはり、ローズウェンさんの言うとおり、
ここは拳で決着をつけるとしよう！

俺たちゃ、海賊だからな！

♪俺たちゃ　か～いぞく　俺たちゃ　か～いぞく♪
♪俺たちゃ　か～いぞく　俺たちゃ　か～いぞく♪