えおろーぐ

ほほう、我らが「何様」かわからないと？
この草原中の民が、とっくに知っていると思っていたが……
敵に突っ込むことしか考えぬお前らには、難しかったか。

ハッハッハッハ！
こちらこそ、嫌というほどお前らの首を狩って並べてやろう。
その日を楽しみにしているぞ。

バルダム覇道を抜けし、新たな戦士たちよ。
我が族長の命につき、お前たちをもらい受ける。

偉大なる長兄、マグナイ様。
かの者らを連れて参りました。

我らが長兄の前だ、粗相のないようにしろ。

聞け……！
我らが長兄は、お前たちを単なる物種と扱わず、
ゼラの戦士の一員として、オロニル族に貢献することを許した。
これは大変栄誉なことである。
喜びを噛みしめながら、労働を献上するがいい。
では、さっそく…………

我らオロニル族においては、
もっとも強き者が長兄として特に敬われる。
ほかの者は、皆ひとしく弟妹だ。
くだらない質問で話の腰を折るな。
……では改めて、仕事を与えるぞ。

お前は、妹たちとともに家畜の乳搾りを。
合戦に出る戦士たちは、たっぷり滋養をとらねばならん。
乳酒やバター、チーズを作るのも、大切な準備だ。

そっちのデカい男は……ふむ、老人だったか……
では、兵装の手入れを命じる。
詳しくは、よろず屋に尋ねよ。

では次、そこの不遜な髭男だが…………

……残ったお前には、直接仕事を説明してやろう。
ひとまず、外に来い。

来たか……。
ところでお前、名は何という？
……では、[player]。
お前には、この「明けの玉座」の真下にある湖に向かい、
湖底から「ツルギ草」を集めてきてもらう。
「ツルギ草」は、戦に不可欠な薬の材料……
そうだな、8つもあれば、十分な備蓄が作れるだろう。
……ああ、訴えずともわかるぞ。
湖に潜るなんて恐ろしいと、怯えているのだろう？
水中は、太陽神アジムの手も、月神ナーマの手も届かない、
この世ならざる世界だからな……。
だが、長兄に捧げる働きは、それほどのものでなければ！
では、番兵には話を通しておく。
声をかけて下へ降り、「ツルギ草」集めに従事せよ。
終わったら、ここへ戻ってくるんだぞ。

…………！？
お、お前、まさかもう「ツルギ草」を集めて来たのか！？
あ、ああ、確かにこれで間違いない……。
なんて恐れ知らずな戦士なんだ……。
おかげで、麻痺薬を作ることができる。
合戦では、それを使って、ほかの部族の足止めをするのだ。
合戦の勝者となるのは、
「無垢の土地」と呼ばれる場所に、最初に立った部族……
しかし、その場所がどこになるかは、開戦までわからない。
我々は、もっとも早く「無垢の土地」に達するため、
薬もしかり、あらゆる手段を備えておくのだ！
……今回のお前の働きは、十分な貢献といえるだろう。
さっそく玉座に参上し、長兄に恩寵をこいねがうがいい。

長兄に拝謁する前に、服はきちんと乾かせよ。
水底の気を纏ったままでは、縁起が悪かろう。

選ばれなかったからといって、気を落とすな。
……私は、勇敢なお前を、それほど嫌いではない。

よく戻ったな。
偉大なる長兄に、仔細を報告せよ。

お、おい！
その忌々しい名を、長兄の前で口にするな！

そういうわけではない……。
あれは、前回の「終節の合戦」がおわった直後のことだ。
すでに長兄であられたマグナイ様は、
下した部族の女人すべてを集め、愛を下賜するに足る者……
つまり、花嫁探しをなさったのだ。
その場で……ああ……あのサドゥときたら！
敗者でありながら長兄に不敬な罵詈雑言を浴びせ、
しまいには業火を放って一帯を焼却！
寛大なる心でお許しになっていた長兄も、さすがにプツリ！
三日三晩、互いが膝をつくまで大地を裂くような戦いが…………

お前たちとは、不思議な縁を感じる。
だが、合戦では容赦しない。