えおろーぐ

アンタは冒険者っすか！？
兄貴の話を、聞いてほしいっす！

命からがらウルダハを逃げ出して、
いろんなところを彷徨って、
ようやくたどり着いたのが……この、イディルシャイアっす！

……仲間を誘うための「ビラ」も、僕が作ったっす！
一枚一枚魂込めた、自信作っす！

冒険者以外の人には、自分が配るっす！
都市内と「学士街」の冒険者は、お願いするっす！

配ったビラ、ちゃんと見てもらえなかったっす。
せっかくがんばって作ったのに……。

兄貴の誘いを断るなんて、ありえないっす！
きっと、ゴブリン族に洗脳されているっす！！

恐ろしいことっす……！
都市にいる「人」がみんな、ゴブリン族に洗脳されてるとは！
正気に戻すには、ゴブリン族が危険だって証拠が必要っす！
そういえば僕、見ちゃったっす！
ゴブリン族が、僕たちのような新入りを、
「聖モシャーヌ植物園」の方へ、連れていっちゃったっす！
僕は賢いから、誘いはお断りしたっす。
きっと、植物園のような人気のない場所で、
洗脳をしてるに違いないっす！
冒険者さん、「植物園」へ行った人に話を聞いてほしいっす。
叶うなら、ゴブリン族の洗脳方法を突き止めてほしいっす！
お願いするっす！

冒険者さん、「植物園」へ行った人に話を聞いてほしいっす。
叶うなら、彼らをゴブリン族から助けだしてほしいっす！
お願いするっす！

お帰りなさいっす、冒険者さん！
みんなは助けられたっすか！？
……え、ゴブリン族は案内をしていただけ？
そんな、親切なゴブリン族なんて……逆に怪しい！
ウルダハでは、親切な人はみんな糞野郎っす！
きっと、案内のふりをして、洗脳の機会を待っていたっす！
冒険者さんが行ったから、洗脳を中止しただけっす！
…………にしても、腹が減ったっす。

兄貴、僕のお腹もきゅうきゅういってるっす……。
焚き火の番をしてるゴブリン族から貰った、
水牛の干し肉を食べてみないっすか……？

もう限界、倒れそうっす……。
毒じゃなきゃなんでもいいので、お願いするっす……。

「水牛の干し肉」を返すのは、敵に借りを作らないって事っす！
兄貴、カッコイイっす！

お腹、ぎゅるぎゅるっす……。
素直に……「水牛の干し肉」……食べておけば良かったっす……。

あぐぐ……死んだ婆ちゃんが……呼んでるっす……。
だ、ダメっす……薬茶……飲むっす……！

うぐぐ……ごめんよう……婆ちゃん……。
兄貴を置いて……そっちにいけないっす……。
あれ……痛みが……和らいで……婆ちゃんも消えて……。

ふう……お腹の痛みも、だいぶ収まったっす。
冒険者さん、ありがとうっす。

なんだか、事件屋みたいな気持ちになるっすね！

あのゴブリン族め、どこ行ったっす！？

うおー、このイディルシャイアの人を救うっす！
僕たちみたいな人を、増やしちゃいけないっす！

奴との決着をつけるっす！
ゴブリン族の陰謀を潰すため、ご協力お願いするっす！

さあ、兄貴のために、がんばるっす！

兄貴の言うとおり、あのゴブリン族は絶対悪党っす！
金貸しの本性は見抜けなかったけど……今回は間違いないっす！

ゴブリン族……完全に怪しいっす！
やっぱり兄貴の読みは、正しかったっす！

ひ、ひえー！？
ヤバいっす、ヤバいっす！
僕たちも、こんなふうに、殺されるっす！？

兄貴、や、ヤバいっす！
あのゴブリン族は、危険っす！
こ、このまま尾行するのは、危険なんじゃ……！？

こんな暗がりに、人を連れ込んでるなんて……！
怖いっす！　でも、兄貴についていくっす！

それじゃ、魔物の死体はなんだったっす……？
それに、そっちのゴブリン族が持ってた縄は……？

あ、兄貴――っ！！！

あ、あんなに叫んでる兄貴初めて見たっす……。

僕、間違っていたっす！
兄貴と一緒に、イディルシャイアに貢献することで、
誤解していたことを償っていくっす！

はい、兄貴！

うおー！　僕はいま、かつてないほど燃えているっす！
兄貴のため、イディルシャイアのため、やってやるっす！

あ、あ、あああ、兄貴を追っている金貸しっす！
こんなところまで、追ってくるっすか！？

兄貴、なに言ってるっすか！？
一緒に、ここでがんばるって言ったじゃないっすか！

兄貴と離れ離れなんて嫌っす……！
僕たち、イディルシャイアでがんばるって決めたっす……。
それなのに……ナルザル様、こんなのってないっす……。

兄貴、ちょっと待ってほしいっす……！
ここは……僕がなんとかするっす！
だから、まだ行かないでほしいっす！
イディルシャイアの人たちにも声をかけてくるっす！
だから、みんなで協力して、金貸しを追い出すっす！
冒険者さんも手伝ってほしいっす！

イディルシャイアの人たちにも声をかけてくるっす！
それで、みんなで協力して、金貸しを追い出すっす！
冒険者さんも手伝ってほしいっす！

みんなに声をかけたら、快く来ていただけたっす！
さあ、あの悪党金貸しを、追い返すっす！

が、が、元金は返してるし、不当な利子は返せないっす！
そ、そ、それに、ここに兄貴はいないっす！
そうですよね、皆さん！？

金貸しを、追い返せた……！
都市のみんな……あったかいっす！
ありがとう、本当にありがとうっす！

兄貴、やったっす！
あの金貸しを、追い返したっす！！

冒険者さんには、いっぱい世話になったっす！
ありがとうっす！

これは、都市民認定証……？
ずっとあちこち逃げまわってた僕たちにも、
ついに腰を落ち着けられる「故郷」ができたんっすね……ウッ。