えおろーぐ

爺様、もう勘弁して……！

この村の生活に満足してる人なんていないわ。
でも、どうにもならないんだから、皆を追い詰めないで。

昔、切り出した石の残りと、壊れた建物から取る石材だけで、
事足りる程度の需要しかないのよ……。
魔物に襲われる危険を冒してまで、石切場に行くことはないわ。
生きてるだけでも、ありがたいと思わなきゃ。
さあ爺様、お家に帰りましょう……。

採石再開の説明をするですって？
もしや、うちの爺様……セイヤーから頼まれたのですか？
爺様ったら、またそんな夢物語を……。
うちの爺様が、ご迷惑をおかけしました。
貴方のお名前は？
[player]さん、
爺様に付き合ってくださり、ありがとうございます。
これ以上、人様に迷惑をかけないよう、孫の私から言っておきます。

爺様もいい歳なんだから、
大人しく隠居していてほしいものです……。
人様に迷惑をかけないよう、言い聞かせておきますね。

爺様、残念ながら、ここには誰も来ないわよ。
大人しく家に帰りましょう。

そんなわけないでしょ？
本当は、爺様だって気付いてるはずよ？
売る当てもない石を切り出しても、意味がないってことに……。
爺様、そろそろ現実から目をそらすのをやめて。
老体に鞭打って、徒労を重ねる爺様が、
痛々しくて見ていられないわ……。

►信じる
[player]さんの優しさに甘えないで！
可哀想な爺様のことを、気遣って言ってくれているだけよ。

爺様が村のために声をあげてくれているのは、わかってるわ。
でも、採石業に未来がない現実は、受け入れなきゃ。

まったく、頑固なんだから……。
見てのとおり、身内の私には遠慮もないので、
いつも、終いにはこうして大ゲンカになってしまいます。
爺様はへそを曲げると、しばらく私と話そうともしません。
それでも心配ですので、申し訳ないですが、爺様を追って、
もう少し、付き合ってあげてくださいませんか？

[player]さん、
爺様に付き合ってくださって、ありがとうございます。
ご迷惑をおかけしてはいませんか？

爺様、石切歌っていうのは、もしかして、
「ノミ槌振るえ、ノミ槌振るえ」の歌のこと？

亡くなった父さんが、
子守唄代わりに歌ってくれた思い出の歌なのよ。

そうだったのね……。
でも、爺様は掘る場所を間違っていると思うわ。
爺様、二番の歌詞を忘れてしまったの？

もちろんよ、父さんの大事な思い出だもの。

石切歌の二番は、あまり歌われないって父さんは言ってたわ。
でも、父さんは二番のほうが好きで、
子守唄でも、しっかりと歌ってくれていたの。

爺様が、忘れてしまうのも無理ないわ。
二番も、前半の歌詞は一番とまったく同じで、
違っているのは、後半だけだもの。

「斑目、境目、石売るな　あの子に捧ぐ、小石を拾え」が、
「現世、境目、石売りな　先人守る、小石を売りな」
と変わるのよ。

子どもの頃は、気付かなかったけれど、
現世との境目だなんて、少し不気味な歌詞ね……。

「涙隠しの丘」と言えば、昔は村のお墓だった場所よね？
今では、すっかり訪れる人もいなくなってしまったけど……。

涙隠しの丘は、長らく御霊を鎮める儀式が行われず、
死霊が出没するようになったと、聞いています。
爺様を、どうぞよろしくお願いします。

[player]さん、お帰りなさい！
あの……爺様は……？

[player]さんが、
爺様ひとりで作業ができるよう、
安全を確保してくださったのですね。
ありがとうございます。
はあ……でも、戻るまでは落ち着きませんね。
爺様は、年甲斐もなく無茶をしがちだから……。

まあ、本当に綺麗……。
この輝きは、アラガーナの未来を照らす希望ね。
早速、皆にも、知らせてあげましょう！

爺様が、希望を探し続けてくれたからこその大発見ね。
コツコツとノミをふるって、困難という硬い石をも砕く……
これぞ、石切職人といったところかしら！

歳なんだから、引退してほしいところだけど……
爺様は、動き回っていた方が元気なのかもしれないわね。