えおろーぐ

おうおうおう、困ってるヒトってのはオマエらか？
ダチのモグジンが、どうしてもと頼み込んできたからよ、
ちょっくら、力を貸してやりにきてやったぜぃ！？

バ、バカにするんじゃねぇや！
俺っちは、誇り高き聖竜に連なるドラゴン族の一翼！
あと300年もすれば、どんな重い石だって持ち運んでみせらぁ！

なんでい、なんでい、気が短い連中だな！
たった300年も待てねぇなんてよ！

ったく、ヒトもモーグリも、だらしねぇヤツばっかりだな……。
しかたねぇ、俺っちの兄貴を紹介してやっから、頼んでみろよ。
理屈っぽいが、気に入られりゃ、助太刀してもらえるはずだぜぃ？

おうおうおう、ヒトのアネさんよ。
俺っちの兄貴に、失礼なこと言うんじゃねぇぞ？

なぁ、兄貴……モグジンは本気だぜぃ？
最近さっぱりダチの俺っちとも遊ばねぇで、
真剣に取り組んでるんだ……俺っちからも頼むからよ、なっ？

なんだか、面白いことになってきやがったな。
モグジンの本気、見せてもらおうじゃねぇかい！

おうおうおう、兄貴が求める品を用意できたのかい？
なんだか、俺っちも楽しみになってきたぜぃ！

なんでい、なんでい、こいつは「ラッパ」かい！？
「形ある、形なきもの」なのに、形があるじゃねぇか！

おうおうおう、めでたし、めでたしってぇヤツだな！
だけど兄貴、なんだって「ラッパ」が正解なんでぃ？

「形ある」ラッパを見せられたときは、肝を冷やしたぜぃ。
兄貴に認められたみたいで、よかったな！

てぇへんだ、てぇへんだぁ！
古き翼が、怒りの咆哮をあげたんでぃ！

おうおうおう、聞いて驚くなよ！
古き翼の「グリンブルスティ」が、モグモグ修復団のことを聞いて、
広場の修復をやめろと激怒しているんでぃ！

よしきた、そういうことなら案内するぜぃ！
「グリンブルスティ」のダンナなら、「白亜の宮殿」にいるはず。
さあ、オメェらまとめてついてきな！

おうおうおう、こちらが「グリンブルスティ」のダンナでぃ！
とっととケジメをつけなきゃ、マズいことになるぜぃ！

おうおうおう、古き翼に一歩も退かず、
口八丁で勝負に持ち込むたぁ、ヒトのジイさんもやるもんだぜぃ！

お、おうおう、ドラゴン族も同じでぃ。
鱗が乾いたときには、雲海の雲の中をひとっ飛び！
喉の渇きは獲物の血で潤すのが、ドラゴン族の流儀ってなもんよ！

なんでい、なんでい、「水を生むクリスタル」があれば、
グリンブルスティのダンナを言い負かせるってぇのかい？

おうよ！　「ウェストン・ウォーターの北」あたりで、
見かけたことがあるぜぃ！

どうでい、これが俺っちの見つけた「水を生むクリスタル」でぃ！

なんでい、なんでい、湧きでる水の量が少なすぎるだと？
それならクリスタルを活性化させればいいじゃねぇか！
魔力を乗せた竜の咆哮をクリスタルに浴びせれば、
属性の力を、ががーんと活性化させられるんでぃ！
水も勢いよく出るようになるぜぃ！
大丈夫、任せておけって！
あと100年ちょっと待ってくれりゃ、
俺っちも、魔力を乗せた咆哮を放てるようにならぁ！
なんでい、なんでい、相変わらずせっかちだな！
それじゃ「ウェイ・アフ」兄貴に力を借りようぜぃ。
事情を説明すりゃ、協力してくれるはずだからよ！

おうおうおう、とっとと兄貴に事情を説明してくんな！

おうおうおう、まさか兄貴とはぐれちまったのかい？
俺っちが、連絡役として残っといてよかったな！
さっそく兄貴を呼んでくるぜぃ！

おうおうおう、「湧水のクリスタル」の活性化、
うまいこと成功したようだな！
さすがは兄貴だぜぃ！

おうおうおう、なんだか知らねぇが、
モグジンの造るモノが楽しみになってきやがったぜぃ！

おうおう、話ってなんでい、タレソン爺さんよぉ？
いよいよ俺っちの力が、必要になったってことかい？

かーっ、しゃあねぇな！
俺っちがちょいと、鱗を脱いでやるぜぃ！
……で、今回は何をするんでぃ？

さっそく、俺っちが役に立つな！
そいつはおそらく「ヒトとドラゴン」の像でぃ！
昔は数多くあったと、古き翼のダンナ方から聞いたぜぃ！

てやんでい、俺っちが力を貸せば、石材集めなんざ朝飯前よ！
こんくらいの仕事なら、いつでもやってやるぜぃ！

なんでえ、また俺っちを呼び出して、何の話だ？
広場もずいぶん綺麗になったみてぇだし、
完成祝いの宴会でも開こうってのかい？

ちょいと待ちな、グリンブルスティのダンナは、
「ヒトとドラゴン」の石像を認めたんじゃねぇのかい？
モグエクもモグムリも、そう言って喜んでいたぜぃ。

でもよ、ダンナは石像のどこが気にくわなかったんだ？
そこがわからないと、直しようもねぇだろう？

そりゃあ、おめぇ……なんでだろうな？
……考えてみれば俺っち、ダンナについちゃあ、
千年前から生きる古き翼ってぇこと以外、なにも知らねぇ。

じゃあ、まずは千年前を知る、別の古き翼に話を聞こうぜぃ。
そいつが一番、確実ってなもんでぃ！

おう！　ヴェズルフェルニルのオヤジなら、紹介できるぜぃ！
あとは、白き翼ヴィゾーヴニルも、話を聞いてくれそうだな。
ただ、俺っち雲海の底まで行ったことがねぇんだよ……。

なんでえ、なんでえ、アネさんたちも来たのかよ。

おうおうおう、勿体ぶってねぇで、はやく読んでくんな！
なんて書いてあるんでぃ！？

なんでえ、千年前のモーグリ族にも、
モグジンみてぇな職人がいたってことかよ！
あの広場がほかの遺跡と毛色が違うのも、合点がいったぜぃ！

「妥協」した部分がわかって、俺っちもほっとしたってもんよ！
俺っちはこの後、グリンブルスティのダンナを呼びにいくから、
ヒトのアネさんは、銘板の製作を頼んだぜい！

おうおうおう、ヒトのアネさんよ！
この広場の修復、ご苦労さんだっだな！
本当のところ、最初はモグジンのやることだし、
中途半端なところで終わると思ってたんだがよ。
修復をやり抜いて、古き翼にまで認められるとは想像しなかったぜぃ。
それもこれも、「センセイ」と「オヤカタ」が、
モグジンを鍛えて、妥協癖を直してくれたおかげでぃ！
ダチとして、礼を言わせてくれ！　ありがとよ！
ま、次の休眠期までの百年くらいは、ヒマだしな。
俺っちも最後まで修復に付き合うぜぃ！
アネさんもたまにゃ、顔を見せにきてくれよな！

……グリンブルスティのダンナの気持ちが、
今ならちょいとだけ、わかるような気がするぜぃ。
だから、俺っちも最後まで修復につき合ってやらぁ！

なんでい、なんでい、アネさんかい！
しみったれた顔して、どうしたってんでぃ？
俺っちはいつもどおり、元気だ……ぜぃ……。

俺っちはいつもどおり……元気だ……ぜぃ……。

なんだってんでい！
アネさんに励まされると、本当に元気になってきやがったぞ！
気分も晴れたし、ちょっくら、咆哮の練習でもしてくるぜぃ！

てぇへんだぁ、てぇへんだぁ！
グリンブルスティのダンナが、また怒りの咆哮をあげたんでぃ！
しかも、様子がおかしくて、工兵が襲われたんでぃ！

グリンブルスティのダンナ！
どうしたってんでぃ！？

グリンブルスティのダンナ！
ヒトを襲うなんて、どうしたってんでぃ！？

ダンナ、やめてくれーっ！

あんなの、本当のダンナじゃねぇよ！
きっと、その「仮面の男」が小細工したに違いねぇ！
そいつを見つけ出して、締め上げてやるんでぃ！

あんなの、本当のダンナじゃねぇよ！
きっと、「仮面の男」が小細工したに違いねぇ！

そうでい、そうでい、ダンナを探し出して、
元に戻してやらないと、あのままだなんて、あんまりだぜぃ！