父上、差し出がましい事を申すようですが、
我が任務は、私ひとりの力で十分に果たせます。
わざわざ客人の手を煩わせずとも……!
我が名は、アルトアレール・ド・フォルタン。
フォルタン家の長子にして、誇り高きイシュガルドの騎士だ。
己に与えられた任務は、己の手で……
そう考えたゆえの言葉でな。
ぜひとも、その力を貸してくれ。
……といっても、力を貸す相手は、
小憎たらしい「デュランデル家」と「ゼーメル家」なのだがな。
我がフォルタン家とは、歴史的に対立してきた経緯がある。
ライバル関係にあると言えばいいだろうか。
今回は、教皇庁からの依頼で、
彼らが進めている事業の手伝いをすることになった。
癪ではあるが、せいぜい貸しを作ってやるとしよう。
任地はクルザス西部高地の「ファルコンネスト」……
チョコボ留の厩務員に声をかけ、現地までの足を手に入れよう。
「ファルコンネスト」までの足を用意してくれるはずだ。
向こうで、また会おう。
ここと皇都を行き来する際は、黒チョコボを利用するといい。
ともあれ、ここは冷える……。
ひとまず「ファルコンネスト」を指揮する、
「レッドワルド」卿のところに行こうじゃないか。
こちらは、我が家の客人、[player]殿……。
今回の応援要請に対し、力添えをしてくれることになった。
何をなすべきか、担当を指示していただけるか?
「氷の巫女」率いる、異端者たちの根城と化した……。
フォルタン家の名にかけ、必ずや務めを果たす覚悟だ。
何なりと指示してくれ。
レッドワルド卿の手伝いをすることになった。
そちらの件は、任せたぞ。
我らの担当は、「キャンプ・リバーズミート」周辺のようだな。
霊災前までは、イシュガルドの騎兵団が駐屯する、
ちょっとした拠点があった場所だ。
二重遭難だけは避けねばならん。
お互い連携しながら、消えた部隊を探すとしよう。
では、私の後に続いてくれ……出発だ!
あそこが我々が捜索を担当する場所……
「キャンプ・リバーズミート」だ。
おっと、崖を飛び降りようなどと思うなよ。
落ちて怪我をしたところを、魔物にでも襲われたら大事だ。
まずは東にある坂道に回り込み、崖下に降りよう。
このまま「キャンプ・リバーズミート」を目指そう。
さきほど見たとおり、キャンプには物陰が多い。
待ち伏せにはもってこいの場所だということだな……。
十分に警戒しながら、「哨戒部隊の騎兵」を探すのだ。
キャンプの奥に進むときは、奇襲に気をつけてくれよ。
こちらも異端者の奇襲を受けてな。
……まさか、こうも広く展開していたとは。
異端者を軽々と撃退し、騎兵も救うとは。
……しかし、生存者は君だけなのか?
いったい何が起こったというのだ。
だが今は、自分が生き残ることだけを考えろ。
生きていてこそ、復讐戦の機会も掴めるというものだ。
[player]殿は、北へと向かい、
アジトの捜索を試みてくれぬか?
今ならまだ「新しい足跡」が残されていよう。
これを辿れば、アジトを発見できるかもしれん……。
だが、時を置けば、足跡は雪で消えてしまうだろう。
つまり、ただちに動かねばならんということだ。
……危険な任務だが頼めるか?
助かる……だが、くれぐれも無理だけはしないようにな。
ファルコンネストに戻り次第、増援を伴って取って返し、
後を追うつもりだ。
貴殿の足跡を辿り、どうにかここまで辿り着いたのだが……
……その様子を見ると、すべて終わった後のようだな。
牧場跡のあばら屋の地下が、異端者どものアジトだったとは……。
「氷の巫女」を取り逃したのは惜しいが、これは殊勲だぞ。
奴らのアジトのひとつをツブしたのだからな。
改めて、感謝せねばなるまい。
助かったぞ、[player]殿!
貴殿の力には、感服した!
アジトを築いていようとはな……。
異端者どもの執念には、驚かされるというものだ。
我々は一度、「ファルコンネスト」に戻るとしよう。
「レッドワルド」卿も報告を待っているはずだ。
何より、君も雪中の追跡行で疲れているだろう。
暖かな場所で、休んだほうがいいからな。
私は、冒険者殿の功績を教皇庁に報告するつもりだ。
よろしいかな、レッドワルド卿。
レッドワルド卿以下、デュランデル家の騎兵団に、
引き継いでもらっても良いだろうか?
それでは、皇都の「フォルタン家の屋敷」へ戻るとしよう。
世話になったな、レッドワルド卿……またいずれ会おう。
……そして、ひとつ謝っておきたいことがある。
実のところ、当初は貴殿のことを侮っていたのだ。
実力を高く評価し、客人として招くことを推薦したのが、
あの男……オルシュファンだったからな……。
実直な父が犯した「唯一の過ち」の結果だと人は云う。
……だが父は、私生児を捨てず、騎士として育てた。
もちろん、今は亡き私の母は、
最後までオルシュファンの存在を認めようとはしなかった。
その心が、私にも伝わっていたのだろう。
だからこそ、私はオルシュファンを素直に受け入れられず、
奴が推挙した貴殿のことも疑っていた。
奴の目は曇っていると……。
それが、つまらぬ想いであったことを思い知ったよ。
私は、キャンプ・リバーズミートで騎兵を救ったとき、
彼を送り届けるという「楽な役目」を選んだ。
そして、冒険者である貴殿に、
単独での追撃という「辛い役目」を押しつけた……。
だというのに、その任を断らぬばかりか、
見事に成し遂げて見せた貴殿の姿は……
そう、まさしくオルシュファンが推挙した言葉のとおりだった。
どうやら、曇っていたのは、私の目だったようだ。
ゆえに感謝しよう、[player]殿……。
ありがとう、良い経験になった。
蒼天騎士ふたりを相手に勝利するとは、
流石は[player]殿だ!
まったくの杞憂であったようだ。
これは、実に名誉なことだぞ!
時折、こうして流れゆく雲海の靄を見て、
考え事をしたりするのさ。
ドラゴン族に皇都再攻撃の動きありと、警鐘が発せられてな。
これを受け、教皇庁は、臨戦態勢への移行を命じたのだ。
ドラゴン族に皇都再攻撃の動きありと、警鐘が発せられてな。
これを受け、教皇庁は、臨戦態勢への移行を命じたのだ。
だが、確実に時代は動き始めようとしている。
そう思えるのだが、私は……。
今は亡きあの男のために、何ができるのか……
それを考えているのだ。
あの男に代わり、君たちが帰る場所を必ず守る!
だから、どうか無事で戻ってくれよ。
父上も、何か決意を新たにした様子で務めておいでだ。
あの男に恥じぬよう、我ら一族、民のため働かねばなるまいよ。
父上は、総長室だろうか?
では、総長室の方に届けさせてもらうとしよう。
今の私にできるのは、この程度のことしかないのだ……。
もう、正教の聖職者が教義を以て導いていた、
昔のイシュガルドに戻れはしないというのに。
突入部隊には、ぜひ私も!
私とて、剣の腕に覚えはあるのだ。
建国の父、豪胆将「トールダン」の名を用いたところを見ると、
前教皇「トールダン7世」寄りの守旧派ということでしょうか?
この一角獣の盾は、民を守るためにある……
それを忘れはしません! フォルタンの家名にかけて!
硬骨のアルトアレール
狂信的な修道会に属す、守旧派の筆頭格だな……。
騒ぎに気付いた新手か? ならば迎え撃つのみ!
硬骨のアルトアレール
早く人質を解放し、アイメリク卿に加勢せねば!
硬骨のアルトアレール
[player]殿、次に向かうぞ!
硬骨のアルトアレール
[player]殿、急がなければ!
硬骨のアルトアレール
よし、直ちに戻り、アイメリク卿に加勢するぞ!
渡したいものがあったのだ。
我が一族からの友情と信頼の証として、
受け取ってもらいたくてね。
ここだけの話だが……
父上は、近く引退なさる。
先の一件……教皇猊下を排除したことが、
アイメリク卿と我らフォルタン家による、
事実上のクーデターではないかという批判もあってな。
そうした輩に対し、政治権力から身を引くことで、
私欲を捨て、祖国のために協力せよと説くおつもりなのだ。
私は、幼きころより、
いつかはフォルタンの家名を継ぐものと信じてきた。
だが、それが現実となると、怖じ気付きそうな自分を見つけた。
イシュガルド建国神話の根底が揺らいだ今、
我ら貴族が、貴族という立場にある理由も揺らいでいる。
……では、私が爵位を継ぐことに何の意味がある?
そうだな……。
君の言うとおり、あの男の言葉を信じるだけだ。
良い騎士とは、民と友のために戦うもの……と。
►……
……言わずとも、わかっているはずだと?
確かに……あの男なら、こう言うだろう。
良い騎士とは、民と友のために戦うもの……。
その盾を持っていてほしいのだ。
いつか私が道を誤ったとき、
あいつの代わりに、私を正してほしい。
一角獣の盾を掲げる、友としてな……。
父上の志を受け継ぎ、アイメリク卿を支え、
何としても、皇都イシュガルドを守るのだ。
……では、私はこれにて失礼させてもらおう。
いや、あの男に恥じぬように務めるつもりだ。
それが、長兄として生まれた私の責務だと考えている。
私たちは、まだしばらくここにいる予定だ。
後ほど、ゆっくり話をさせてくれ。
こうして君と向き合うと、占拠された教皇庁を、
ともに駆けたことを思い出すな……。
あのとき流れてしまった、竜と人との交流を再開する宣言……
それが改めて行われると聞き、
たっての希望で、ルキア殿の補佐をさせてもらっている。
その者たちが、式典に来るヴィゾーヴニルに、
手を出しでもしたら……!
私にできることであれば、何でも協力しよう。
申し訳ないが、我々がファルコンネストを離れている間、
ひとつ頼まれごとをしてもらえないだろうか。
恥ずかしながら、我が愚弟のことだ。
もとより地に足のつかない男ではあったが、
最近は特に、覇気を失くしているようでな……。
なかば強引に連れ出し、警備の任に就かせてはみたものの、
私の目がなくなれば、いつサボりだすとも知れん。
すまないが、もし怠けている弟を見かけたら、
私に代わって尻を叩いてやってはくれないか?
それでは、心置きなく、私の役目を果たしてくるとしよう。
つい先ほど戻り、あらかたの事情は聞いた。
しかし……これはどうすべきか…………。
暴動に加担する者たちだったらしい。
そちらも、全員捕縛は済んでいる。
……すべては、最初から計画されていたというわけだ。
イシュガルドが変わることに抵抗を持つ者たちによってな。
彼が変革の先陣を切る姿に、この胸は打ち震えたし、
心から賛同した市民も多いはずだ……。
だが、私たちは「悲しみ」に足元をすくわれた……。
変革が見せる希望はまだ、
民を過去から解放できるほどではないのかもしれない。
お前も、皇都に戻れ。
お前は振る舞いを間違え、民の信用を大きく損なった。
その挽回もせず、腑抜けた面を晒しているだけならば……
「邪魔だ」と言っているのだ。
暴動の被害にあった者を見舞うとしよう。
……それでも、失った信頼を取り戻せるかはわからないが。
暴動の被害にあった者を見舞うとしよう。
……それでも、失った信頼を取り戻せるかはわからないが。
合同演習にあたり、弟が世話になったそうだな。
兄として……
イシュガルドの一国民としても、君に感謝をしている。
本当にありがとう……!
ヴィゾーヴニルとの式典については、
急ぎ準備を進めているところだ。
熱気の後押しもあり、進みは予想以上といえる。
私も準備をせねばならぬゆえ、君を案内できないのだが、
式典がはじまるまで、アルフィノ殿と待っていてくれ。
今度こそ、のんびりとな…………では!
邪竜ニーズヘッグを、はじめて直接この目で見た。
あれほど強大な相手に、どう戦えばよいのだろうか……。
悩みも不安も、尽きてはくれんよ。
それでも、貴殿に誓ったとおり、私は皇都を守ってみせる。
……それだけはもう、揺るぎないのだ。
結局は英雄殿に、頼り切る形になってしまった……。
イシュガルドの騎士でありながら……不甲斐ない。
だが、此度の防衛戦では、我が家の騎兵団にも多くの犠牲が出た。
遺族のことを考えると、諸手を挙げて喜んでばかりはいられない。
私が伯爵位を継ぐことになった。
今はまだ実感はないが、案外そういうものなのかもしれんな。
称号が加わったからといって、昨日までの私が、
急に別人へと変貌を遂げるわけでもない。
私は、私なりに、まっすぐ歩むつもりだ。
妙なところで会うものだな。
こうしてファルコンネストにて、この顔ぶれで話していると、
消えた哨戒部隊の捜索に出たときのことを思い出すな。
フォルタン家からも、何か祝いの品を送ってやらねばな。
伯爵位を継いだといっても、まだまだ若輩者なのだ。
これまで通りに、同志として接してもらいたい。
犬猿の仲と呼ばれてきたフォルタン家とデュランデル家、
この両者を結びつける協力関係の構築に、力を貸してほしい。
生まれや「血」は、自ら選んだ物でもなければ、
ましてや勝ち取ったものでもない。
そのような「血」にこだわって、縛られたままでは、
真に価値あるものを見極めることなどできないのだから……。
それでは、まだ公務が残っているゆえ、先に失礼させてもらうぞ。
オルシュファンの後任人事については、
私なりに悩みもした……。
だが、ある日、エマネランの奴が、真顔でこう言ったのだ。
フォルタン家の騎士のひとりとして、兄貴の剣になりたい、とな。
それを聞いて、私は決心したのだよ。